【夢小説】オタク+オタク=? 番外編【影山飛雄/R18】
第3章 二次元オタクは童貞を殺したいらしい
そしてつい声が漏れた。
「首すらキッツ……」
その感想に、朔夜は不服そうに言った。
「フリーサイズ書いてあったのにぃ!」
「女のフリーサイズだろ!どう考えても!」
「わーん、折角買ったのにぃ」
影山には着れない事を理解して、朔夜は本気でガッカリしている様だった。
影山はサイズで大丈夫だとは思っていたが、万が一で本気で着る事になったらどうしようかと思っていた。なので、安堵しながら首にあるのを脱いだ。
そして、スっと朔夜に突き出して言う。
「どんな結果でも約束は約束だろ」
「くぅぅ〜〜フリーサイズに弄ばれたぁ」
悔しそうに服を受け取ると、朔夜は制服のリボンを取り始めたが、手を止めて言う。
「着替え見ちゃ駄目!」
それは当然だろ、と影山は素直に朔夜に背中を向けた。
それを確認して、朔夜の生着替えが始まる。
「…………まだか?」
「……後少しー」
布地が擦れる音を聞き耳立てながら、影山は尋ねていた。
本当に着てくれるとは思わなかったので、正直驚いている。
確かに言い出しっぺであるのは朔夜であり、条件を飲んだのも朔夜自身である。
「でけたー!おっけぇー!」
朔夜の声に動悸が早くなるのを感じながら、影山はゆっくりと振り返る。
ベッドの上にちょこん、と座っている朔夜の姿を見て、脳天を鈍器で殴られた様な衝撃を受ける。
大胆に開かれた胸元はしっかり見える位置まで開いていて、膝上十五センチ位はありそうな位置に裾がある。
自分が無理矢理着せられそうになった物と同じとは、信じられない服だった。
「背中スースーするー」
朔夜の言葉にふらつきながら、ベッドに腰掛けて背中を見る。
首後ろから臀部まで見れる所か脇腹も見えるし、角度によっては横から乳房が見えてしまいそうだった。
童貞を殺すセーターと銘打っているだけはある、破壊力抜群の服だ。
「…………」
ついつい魅入るように見ていると、朔夜は影山の袖口をついつい引っ張りながら言う。
「おっけー?」
「……おっけーだけど……うん」
「う?」
首を傾げる朔夜の顔から眼鏡を取り、お団子頭を解こうとしたが、影山にはお団子の仕組みが分かっていなくて上手く解く事が出来ない。
「んんっ?髪の毛解くのー?」