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【夢小説】オタク+オタク=? 番外編【影山飛雄/R18】

第3章 二次元オタクは童貞を殺したいらしい


 空気を読めていなかったのか、西谷が指を立てながらに言い切った。
 そして、影山の返事を聞く事無く澤村に連れて行かれるのだった。

「馬鹿だろ、あの二人……」

 そう言いつつ、縁下は影山に尋ねた。

「影山、どうするんだ?」
「……絶対に着ないんで」
「それは分かってるから」

 縁下が言いたいのは、暴走している朔夜をどうするのか、と言う話だ。
 今は田中西谷と一緒に叱られている最中だが、すんなり諦めるかどうかが怪しい。
 二人っきりになったらまた言い出すのではないのかと、思っている。

「てか純粋に考えて、君が着られるサイズじゃないでしょ?それ」

 月島の一言に全員服をじっと見つめる。
 小柄に部類される日向や西谷ならばまだ分かるが、百八十を超す影山には無理がある。

「女性の服だしなぁ……。影山、うんちゃんならちゃんと嫌だって言えば、理解してくれるって」

 励ます様に東峰が言うと、影山はゆっくりと口を開いて言う。

「東峰さんはあの馬鹿の事を分かってないです……。今回は絶対に諦めないヤツです」
「えぇぇ…………ほ、ほらでもそれ絶対にサイズ合わないから、さ」

 何とか話す東峰だが、影山の不機嫌さは全く治らない。
 確かに普段から影山が振り回されている事には、誰もが見ていて分かるのだが、二人の仲は良好だと思っているのだ。
 二度目のお叱りから解放された朔夜がフラフラ〜、と影山の所にまで戻ってくると、ピタッと抱き着いてまだ言うのだ。

「きーてーよーぉー」
「体格を考えろ体格を!まだ日向や西谷さんならば分かるけど、俺の身長でこんな小さい服着れるか!」

 日向と西谷の名前を聞いた朔夜は、じっと服を見てからそぉっと二人に向かって服を宛がってみた。

「いやいやいや!海野さん宛てがわないで!」
「流石の俺達もメンタルが殺られる!」

 ガタガタっと各自人の後ろに隠れてしまうので、朔夜はショボーンとしていた。

「むぅ……」

 これは何が何でも着るまで諦めないと判断した影山は、朔夜の手首を掴んでさっさと帰り支度を済ませて言う。

「これ以上馬鹿が暴走する前に俺達帰ります」
「飛雄たんのいけずぅ!」
「さっさとその服をしまえ!」

 ズルズルと引きずられる様に、そのまま影山家に移動する事となるのだった。


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