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【夢小説】オタク+オタク=? 番外編【影山飛雄/R18】

第6章 ◎スポットライトの浴び方


 怒られているのに懲りていない。そんな様子をだった。

「迷惑だったらハッキリ言っていいんで。コイツ今の所ウチのキャプテンと監督の雷以外言う事聞かないから」
「えっと……うんと……だ、大丈夫」
「ほぉらぁー!」
「言わせた感満載だろう!」

 怒られて唇を尖らせていると、日向翔陽が割って入って言う。

「本人達が良いって言ってるから影山、良いだろ?てか、おれ達もそろそろ怒られる気がする」
「うっ!」

 日向翔陽の言葉に言い返せていない影山飛雄を確認して、海野朔夜はスマホを取り出してコソッと言ってきた。

「連絡先おせーてー」
「あ、うん」

 ついつい勢いでスマホを取り出してしまい、LINEの交換をしてしまった。

「うえっへっへっ」

 満足そうにする姿に、こうやってヒロインは縁を広げていくのだと、行動力に感心して友達一覧に増えた名前を眺めていた。





「自転車取ってきたー!」

 カラカラ、と自転車を押しながら駆け寄ってくると牛島先輩は思い出した様に持っていたカバンから、いきなりペロペロキャンディを幾つも取り出していた。
 余りのギャップに目が飛び出そうになっていると、牛島先輩は涼しそうな顔で言う。

「飴だ」
「ペロキャンだぁ!」

 受け取った海野朔夜は、本当に同じ歳の高校生には見えない位に喜んでいた。
 それと、飴くれる、と言う話は本当だったらしい。

「牛島さん、餌付けしないでもらってもいいですか?」
「餌付け?してないぞ」

 いや、これはどう見ても餌付けにしか見えないと思った。
 飴で釣られるのもどうかと思うけれど。

「飛雄たんにもあげるー!」
「分かった分かった」

 慣れた様子であしらっていると、海野朔夜はペロペロキャンディを一つ私に差し出して言った。

「一つどーぞ!」
「あ、ありがとう……」

 渡されたペロペロキャンディを受け取ると、自転車に跨り海野朔夜は自信満々に言った。

「烏野までしゅっぱーつ!」
「おおー!」
「お、おお?」

 勢いに乗る日向翔陽と釣られる影山飛雄を見ながら、見送った。
 本当に白鳥沢から烏野まで走って帰るらしい。
 運動部の体力が恐ろしい。

「頑張れー!頑張れー!途中でアクエリ買ったるどー!」

 カシャカシャとペダルを漕ぎながら、嵐の様に立ち去っていってしまった。
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