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【夢小説】オタク+オタク=? 番外編【影山飛雄/R18】

第6章 ◎スポットライトの浴び方


「鷲匠先生呼べ言ってるだろうが!お前の脳ミソはトリモチで出来てるんか!」
「私とあなたでもっちもちー」
「歌うな!」

 怒鳴る鷲匠先生相手でも一歩も引かずに、まるで同等の立場の様に振る舞い、それが許されている。
 その姿が羨ましい様な羨ましくない様な、複雑な気持ちでいると牛島先輩が口を開いた。

「迎えが来るのだろう?校門まで見送ろう。鷲匠先生、海野の事を送ってきます」
「かー!若利も甘やかしてばっかりいるんじゃないぞ!」
「分かりました?」

 鷲匠先生の返事を聞くと、牛島先輩は私の事を見てきた。
 目が合ってビクッと反応をしていると、私の立場は海野朔夜の友人、だから一緒に見送る、と言う事になる。

「し、失礼しましたっ!」

 深々と頭を下げ、慌てて見送りに付いていった。





「飛雄ったーん!」
「外で抱き着くな!」

 校門まで行くと、どこか見覚えがある二人が立っていた。
 そしてそれが誰であるかを認識して、やっと海野朔夜が何者なのかに気が付いた。


 宮城県立烏野高校。
 今年の春高、ウチに勝って全国大会に行くのが決まった学校だ。


 飛雄たん、とは相手チームのセッターだった影山飛雄。
 で、翔ちゃんと呼ばれていたのは、あの小さなミドルブロッカーだった日向翔陽だった。
 つまり、海野朔夜は主人公に等しい存在の彼女であり、本物のヒロインだったと言う事になる。
 何でも許される理由に納得した。
 影山飛雄は牛島先輩の後ろに居る私の姿に気が付くと、すぐに言ったのだ。

「お前、迷惑掛けたな?」
「えー?なんもしてないよ、失礼だなぁ」

 ぷぅ、と頬を膨らませる海野朔夜に、影山飛雄はハッキリと言い切った。

「白鳥沢の女子がいる。なんかしただろ、お前は!」

 彼氏の本能なのか経験談なのか、ハッキリきっぱり言うと牛島先輩が口を挟む様に伝えていた。

「海野の友達だそうだ」
「……友達?」

 じっと私の事を見て、海野朔夜の事を見て再び私を見るとすぐに言われたのだった。

「絶対に無理矢理ですよね?すいません、コイツ何度言っても言う事聞かなくて」
「飛雄たん、白布ん先輩と同じ事言うー!」
「お前はそう言う奴だろうが!嫌がろうが無理矢理連絡先聞き出すし!国見にもしてるだろうが!」
「アチャー!前科者は信用がなーい!」
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