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【夢小説】オタク+オタク=? 番外編【影山飛雄/R18】

第5章 ラッキーすけべなどは二次元だけである


 心配そうに顔を覗かせた朔夜の顔から、下に視線を落とすのと同時に、無意識に手が動いてしまっていた。


むにっ


 影山の手が朔夜の胸に触れていた。と、言うか揉んでいた。

「…………」
「…………」

 状況を理解するのと同時に、派手な打音が響き渡った。





「影山っ !? なんか昨日より酷くなってない !? 病院行ってきた方が良いって!」

 朝練時、右頬を赤く腫らしている影山に、東峰は血の気が引いた顔で言ってきていた。
 確かに昨日夜間救急に運ばれた影山の頬は無事だった筈だ。
 それなのに今朝になったら腫れているのだから、心配するのは当然である。

「いや、これは別件なので大丈夫です」

 影山が落ち着いた様子で答えていると、心配そうな様子でやってきた山口が言う。

「今そこで海野さんとすれ違ったんだけど、凄い怒ってて、何が……って影山何その顔っ !? 」

 山口の後に入ってきた月島は影山の顔を見て、何となく理解した様子で尋ねた。

「王様、昨日あの後何したの?」
「いや…………」

 影山は両手をワキワキ動かしながら、正直に言う。

「昨日何が遭ったのか思い出そうとして……」
「『して』?それで何を『した』の?」

 月島の問い掛けに、バツの悪そうな顔で影山は答えた。

「…………顔になんか当たったのと、手がなんか触ってた感触が合って、気が付いたら朔夜の胸触ってて…………ビンタされた」

 影山の答えにその場にいた全員が溜息を付いた。
 そして、意外な事に朔夜が怒るのかと思い、菅原は言う。

「うんちゃん、影山がする事に怒るのか……意外過ぎる」
「順序守れない奴は嫌い言われました。後、一週間口をきかない言われたので、どうしたらいいですか?」

 どうやら口をきいて貰えない事が耐えられないらしく、相談の為に朝練に来ているようだった。

「今日は休め言われてたのに来た理由がそれか……」
「しかしガチ怒りとなると……」

 何時もヘラヘラしていて、影山を許していたあの朔夜が怒っているとなると、簡単に解決しないと予想出来る。

「田中……は今回ラッキーすけべの言い出しっぺだから駄目だろうし、スガの話も聞くか怪しいなぁ……」

 澤村がうーん、と悩んでいた所清水が入ってきて言った。

「朔夜ちゃん、すけべ云々言って怒ってたけど……」
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