【夢小説】オタク+オタク=? 番外編【影山飛雄/R18】
第5章 ラッキーすけべなどは二次元だけである
影山の顔の上に胸元が落ち、影山の手には尻が掴まれていた。
ラッキーすけべのフルコースだった。
「…………お?」
流石の朔夜も状況を理解したらしく、自分の下敷きになっている影山の状況を見た。
胸の下にある顔はピクリとも動かないし、よく分からないが尻を掴まれている。
「ラッキーすけべのフルコースぅ!」
「田中黙れっ!」
悲鳴を上げた田中に澤村が怒鳴りつけると、朔夜は取り敢えず答えた。
「田中パイセン!ラッキーすけべは二次元の世界だけのお楽しみですぞ!」
「目の前で起こってて全然説得力がねぇ!影山羨ますぎるぅ!」
「西谷膝を付いて嘆くなぁ!」
怒鳴りに付いていけなくなっている澤村をみつつ、青褪めたまま東峰が言う。
「うんちゃん影山大丈夫 !? 怪我してない !? 」
「つか、影山動いてなくないかっ !? 」
「ちょっと状況に付いていけない、ツッキー説明して!」
「何で僕に振るの !? てかホントに二人共何で動かないのっ !? 」
月島の言葉に、朔夜は一息ついてから親指を立てて言い切った。
「飛雄たんにマジモンのケツ掴みされてて動けません。因みに飛雄たんは無反応っす」
朔夜の一言に全員影山が気を失っていると理解した。それもとんでもない状態で。
「ちょっ……取り敢えずうんちゃん動ける所まで身体上げてっ!影山に呼吸させて!」
「物凄い倒れ方だったけど、頭打ったのかっ !? 」
「俺ちょっと武田先生呼んでくるからっ!」
「木下っ!あそこ歩いてるのコーチじゃないか !? コーチの方行った方が早い!」
ワーワー大騒ぎしているので、清水が気が付いたらしく、武田先生を呼んできてくれていた。
気を失っている影山の無事を確認出来たのはそれから十分後の話だった。
◆
「飛雄たん、大丈夫だった?」
「軽い脳震盪とたんこぶ出来た」
「ゴキブリこっわ!」
「ゴキブリと言うよりもこれは……」
気を失う前に確かに顔に在った、柔らかい感触を影山は思い出した。
弾力あるそれが顔に当たったと思ったら、そのまま意識が途切れたのだから。
後、なんだか手にも変に何かの感触が残っていて、指が動いてしまう。
「飛雄たん?」