【夢小説】オタク+オタク=? 番外編【影山飛雄/R18】
第4章 ★バレーオタクの初エッチ大作戦
でも性欲は正常にあるし、朔夜を抱きたい、と思うのはある意味男として、当然な感情だった。
「んっ……おしまい」
ぐぃっと胸元を押されて朔夜が離れていく。影山はまだしていたいし物足りないが、朔夜が嫌がった時点で止めなければならない。
嫌がる事を無理矢理したら、触れなくなってしまうから。
「喉乾いたぁ〜」
ふらーっと歩きながら、朔夜は用意されていた麦茶を飲んで、幸福そうな表情をしている。
相変わらず麦茶が好きな奴だな、と影山は見ていたがすぐに思い出した。
(やべっ……薬っ!)
ディープキスに満足しかけて、忘れかけていた媚薬の存在。
朔夜とセックスしたいが故に、あの麦茶に媚薬を混入させていた事を。
「さく……」
「鶴瓶師匠の麦茶生き返るぅ」
マグカップに入っている分の麦茶を全て飲んでしまった朔夜は、ボブっとベッドに倒れ込んだ。
まさか全部飲んでしまうとは思っていなかったので、影山は内心焦っていた。
そうそう都合良く事は運べないと思うが、期待しないと言ったら嘘である。
(朔夜には効くのか……?)
確か媚薬の効果が出るのは三十分程だと、説明書きには書かれていた。
と、なるとそれまでは様子見するしかない。
「ロメロがぁー、ロメロがスパルタなんだよぉー」
唇を尖らせながら言う朔夜に、媚薬の事を誤魔化したくて影山は言う。
「……文句は後で聞くから、風呂入ってこい」
「えー」
チラッと部屋にある脱衣場に目をやるが、枕であるカピバラさんのぬいぐるみを抱き抱えて、動く様子がない。
どうやら本当にロメロに勉強で、ガッツリ扱かれた様だった。
「入れって」
「まーまー」
訳の分からない声を上げるので呆れつつ、長めのディープキスが許されたのだからもしかして、と影山は言う。
「一人で入らないなら、二人で入るぞ」
「…………」
ガードの固い朔夜がこの提案にどう出るのか、生唾を飲みながら返答を待った。
数分の沈黙の後、朔夜は口を開いた。
「いーよーぉー」
「 !! 」
今日は吉日か、と言いたくなる位に運が良い。
ディープキスも良し、二回目の混浴も良し。これは媚薬にも期待が出る。
ベッドから起き上がろうとしない朔夜を抱き上げ、足早に脱衣場に入った。