【夢小説】オタク+オタク=? 番外編【影山飛雄/R18】
第4章 ★バレーオタクの初エッチ大作戦
それはたまたま通販サイトで見付けてしまった、『女性用媚薬』であった。
媚薬、と言うとファンタジーの世界になってしまうので、正しい言い方は『女性用性欲剤』である。
数滴を飲み物に入れて摂取する、まぁ男が使うバイアグラみたいな物だ。
本当に効果があるのか分からないにも関わらず、朔夜に対する性欲がどうしても抑えられず、一種の藁にもすがる思いで買ってしまったのだった。
「俺ら付き合って長いし、両家の顔合わせもしてるし、…………嫌われたくないけど、シてぇ……」
効果は個人差がある、と説明書きにも書かれていたので、軽く考えてはいる。
朔夜に効果があれば嬉しいし、なければ現実はこんなモノだと諦めも付くから。
チラッと時計に目をやる。
そろそろ朔夜が部屋に戻って来る時間だと、自然になる様に二人のマグカップを出して、麦茶を注ぎ、朔夜のに媚薬を二滴混入させた。
瓶を机の中に隠した時にガチャ、とドアが開き、朔夜が部屋へ入ってきた。
「ふへぇ……疲れたぁ」
へにょへにょ、と言う擬音がピッタリの動きをしながら朔夜は歩いてきて、影山の姿を認識すると嬉しそうな顔でもふっと抱き着いてきた。
こうして、恋人としてのスキンシップもしっかりしてある。それに朔夜はどちらかと言うと、抱き着いてくるのが好きなタイプだった。
背中を優しく撫でてやると、朔夜は嬉しそうに抱き着く力を強くしてくる。
(あ……これ出来る)
抱き着く朔夜の顔から眼鏡を取り、顎を掴むと唇を重ねた。
何度も何度も重ねて、舌を口の中に入れて朔夜の舌を絡め取る。
ディープキスは滅多にさせてもらえないので、出来た時は少しでも長く口内に居られる様にと、しっかりと後頭部を掴んで離れない様にする。
「……んっ…………」
普段の馬鹿丸出しの朔夜の口から漏れる、艶っぽい女声。
初めて聞いた時は物凄い衝撃で、聞いただけでイきそうになってしまった位に、影山には刺激的だった。
朔夜が女であるのを改めて認識した瞬間だった。
「ンっ……ふっ……」
くちゅくちゅと舌を絡ませ続けて、酸素を求める口から朔夜の声が漏れる。
この声を聞いているだけで、頭がクラクラして仕方ない。
キスだけでこうなるのだから、セックス出来たらその声だけで鼻血でも出るのでは無いのかと、影山は思っている。