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【夢小説】オタク+オタク=? 番外編【影山飛雄/R18】

第17章 バレーオタクの初入浴


「飛雄たん、行くよぉ〜」
「はいはい」

 数日後、脱衣場からそう朔夜の声が聞こえたので影山はソファーからテーブルの上に避難をしていた。
 食事テーブルに座るなんて行儀の悪い事だが、身の安全を確保するにはこの高さに避難するしかないのだ。

「どーん!」

 朔夜の声と共に脱衣場のドアが開く音が聞こえ、それと同時に物凄い爆走音が聞こえてきた。


 走っているのはてまり。


 風呂上がりのてまりは何故か、こんな感じに家中を走り回るのだ。それも爆走で、体格がいいから、飛び乗ったソファーが動いたりする始末である。

「何で風呂から出るとこうなるんだよ……」
「身体濡れてるの嫌だから、全手動ドライヤー」
「いや、普通にドライヤーしてやれよ……」

 ドタバタと走り続けているてまりの姿を見ながら、濡れているのが原因ならばちゃんと乾かせば、と言えば朔夜は言う。

「だっててまりドライヤー嫌いなんだもん。短毛種だし、タオルでしっかり拭いて自然乾燥派」
「……はぁ」

 後五分は駆け回っているだろうと思いつつ、影山はポツリと言った。

「てまりは服を脱がせる時も噛み付こうとしてくるし、風呂上がりはコレだし、俺は一緒に入りたくねぇな」

 ペットを飼うとはこんな苦労が付いてくるのか、と深く考えずに言うと朔夜が照れ顔で言い出したのだ。

「おにゃにゃの子の服を脱がせてお風呂入るとか、飛雄たんのえっち虫!」
「……犬だろ、い、ぬ…………」

 呆れながらに答えた影山は、朔夜の言葉にピタッと止まった。
 服を脱がせて、風呂に一緒に……。

「飛雄たん?どした?」

 不思議そうに小首を傾げる朔夜の事をじっと見つめた。
 朔夜の服を脱がせて、一緒に風呂に……。

(入りてぇ!朔夜と一緒に風呂!そうすれば……)

 浴室までてまりが入ってくる事はないし、何よりも風呂に入ると言う事は、全裸になる。と、言う事は一緒に風呂に入る事が出来れば、念願の朔夜の裸体を見る事が出来るのだ。

(朔夜と風呂……朔夜と風呂に…………)

 脳内でブツブツと繰り返し呟いていると、走り終えたてまりをゲージの中に入れながら、朔夜は不思議そうに言った。

「飛雄たん、変な顔してる」

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