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(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)

第15章 知らない裏側



なのにライが予定通りターゲットを殺して事件が起こり、そのせいで椎奈が気分を悪くしてベルモットの機嫌が急降下。すぐにやって来た警察官の中には同期が二人いて、空気を読んだ彼奴らが初対面のフリをしてくれたのは助かった……


そんでライは証拠を殆ど残さず狙撃ポイントから逃走しており、警察は一旦現場の一般人を解放するそうだ。何なら丁度いい、今夜中にでも捜査権を移行させないと……。この案件は捜査一課が務める内容じゃない、すぐにゼロや公安部へと手配してもらう必要があるな……


そうやって表面上はポーカーフェイスを貫きながら胸中で思案しつつ、松田や萩原と一緒にパトカーに乗った椎奈へ一声かけたベルモットが用事の為に去り、彼女の分もしっかり残ったゼロと俺が見送った。(因みに用事は狙撃ポイントを出てきたライの回収だ。椎奈の見送りについては、大層可愛がっているので丁重に扱わないと後で文句を言われる、ゼロと二人でそう思ったが故の行動だった)



……だけど、最後にもう一度念押しの様なお告げを貰って絶句した。絶対生き残るのを諦めるな、親友や同期の為にもっと足掻き続けろと。それは俺がいつか危機に直面するという暗示だ


そして俺が動揺している間に、椎奈は今度はゼロにも何かを言い残していた。小声は吐息のように殆ど声になっておらず、俺の時も松田や萩原に聞こえてなさそうだ。すると険しい雰囲気を出したゼロが「どうしてそんな事を?」、なんて聞いていて椎奈が苦笑いを浮かべていた



……きっと椎奈の恐怖や葛藤は相当なものだろう。それでも俺らに疑われかねない中で行動し、信頼を得るべく誠意を見せれるなんて十分強いと思う。流石にこうまで真面目に言われてしまえば、意地でも絶対生き残って彼女を傷つけない様にしたい。もしも本当に忠告が現実になれば、その時は椎奈に「ありがとう」って伝えよう











そんな覚悟を心で誓った後日、不意に俺の上司の風間さんと幼馴染のゼロが来て、いきなり「死んでもらう」だなんて言われた。思わずそんな恐ろしい台詞に硬直すると、二人が持っていた分厚い書類を机に広げてきて、その内容があまりに衝撃すぎて息を呑んだ


………だってこんなの、普通は想像つかないだろう?
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