(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)
第15章 知らない裏側
店内に俺達以外の人間はおらず、俺がグラスを揺せばカランッと円形の氷が動いて音が鳴った。
スコッチ「……それで、俺を呼び出した理由はなんなんだ?」
ベルモット「例のパーティーに潜る暗殺任務の事よ。貴方だけは椎奈の監視役だけど」
スコッチ「ああ、それか……。本当に何で俺なんだ?」
ベルモット「単なる消去方よ。ライは無愛想で不審者っぽいし、バーボンは秘密主義の浅臭い男じゃない?どっちも椎奈のknightに相応しくないわ。同じ犯罪者でもスコッチはマシだと思っただけよ」
スコッチ「knight……つまり俺は騎士か?邪魔をさせない監視じゃなくて、ホントは彼女を護ろうと」
ベルモット「そこまでよスコッチ、黙りなさい」
俺が思い切って確信に触れる問いをした時、すぐさま頭の米神に拳銃を突きつけられてしまった。指はしっかり引き金にかけられていて、今にも余計な言葉が出ようものなら死ぬだろう。ハリウッド女優にあるまじき形相で睨まれてるし、怒りを孕んだ目つきと鋭い殺気は答えのようなものだ
ベルモット「……貴方の役目は椎奈の監視、妙な詮索をしないで任務を果たしなさい。もしも失敗して私のHOPE、椎奈に何かあったら脳天に銃弾をぶち込むわ」
スコッチ「ああ、そんなの分かってるさ」
内心とても冷や汗をかくし、椎奈がそこまで大事にされる原因が分からないのは悔しかった。彼女は既にゼロの身辺調査で白だと分かっていた。だから組織の幹部に気に入られた経緯を知りたかったが、様子を見るに最悪な状況じゃないのは確かだろう。取り敢えずそこには安心出来た
……しかしあの子、本当にベルモットと何があったんだ??
それから数日経って迎えたパーティー当日、その日は意外な事の連続だった。組織じゃ魔女呼ばわりで冷酷な幹部・ベルモットが椎奈限定で穏やかな雰囲気になるし、思ってた以上に仲が良さげだったので内心叫びたかった……
君の目の前にいる女、国際的な犯罪者で変装が得意なやばい女優ですよ!!
そう言いたいのに言えない、彼女に害意が無いから一層タチが悪い。そして推理ゲームでは椎奈が賞品に狙いを定め、個人戦だと思っていた時は探偵の安室透に対抗心を燃やしていた。割とゲームの謎解きは簡単だけど楽しかった