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(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)

第15章 知らない裏側



しかし驚く事に椎奈と接するベルモットを見ると、普段の笑みが嘘のように緩んで柔らかい表情になっていた。その眼差しには慈愛があって、いつもの冷徹な声は優しさがあり、椎奈を大事に思っているのは丸分かりだ。とても楽しそうに話を聞いていて、世間の何処にでもいる友人同士だった……


そしてパーティー会場に着けば、椎奈を極力ターゲットに近づかせないようにしたり、俺達と一緒に推理するのを黙って見守っていた。その後、ターゲットをライが撃った後には椎奈をGoddes……女神と呼んで、被害者に駆け寄ろうとする彼女を必死に止めていた。一体二人の間で何があったんだろうか……


だがまぁ、その事件で捜査一課に移動していた萩原、松田達と再会したけど奴らは事情を察してくれているので会話は問題なかった。とは言え椎奈が普通に接する様子を驚いていたので、俺達が何でもないように話すのが予想外だったんだろう……。流石にそういう事情までは把握していなかったようだ───









それから警察が必死に捜査すること数十分後、現場の捜査を終えて延長作業は別の日になるらしく、一先ず俺達は無事に解放された。しかし松田達の計らいで椎奈がパトカーに送られる事になり、地下の駐車場で見送りに出ると彼女がまたも衝撃的な事を告げたのだ


数年ぶりの直接的な警告、それもヒロが危機に陥ってしまうという内容……。きっと過去の話を考えるに、原因は仲間が起こすだろうNOCバレか。椎奈は俺に冷静になれ、焦ると失敗してしまうぞとハッキリ言ってきた


……くそっ!そんなの頭じゃ分かっているし、絶対親友の命は救ってみせるさ!だけど公安の中に裏切り者がいて、自分達がそれに気づかず過ごしていたのが腹立たしい。こうなればすぐに内部の膿出し、スコッチを退去させなければ!!


そんな焦燥感と怒りが顔に出たんだろう、「どうして教えてくれるのか」というずっと考えていた疑問を口にした。こんな情報元も謎だらけ、怪しまれて当然の忠告をし、最悪厄介な事態に巻き込まれてもおかしくない


なのに何故?そんな問いに普段の演技力を捨て、下手くそな笑顔を見せた椎奈が真っ直ぐ言ったんだ……。何も出来ない自分だけど誰かを救いたい、せめて手の届く人達だけは無事に生きてほしいんだと……
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