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(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)

第12章 密かなお出かけ【原作4年前】





これでも当時は椎奈の警告なんて、実際部署によってはあり得る話を集めて話しただけかと思っていた。だって仮にも刑事だった野郎の話らしいが、普通、職務内容を一般人の子供に話す警察官がいるわけねぇ


そこは何となく嘘、と言うより誤魔化してるんじゃねぇかって全員が察知していたさ。だけどアイツが俺らに「無事でいてほしい」、「立派な大人や刑事でいてほしい」って願って案じる姿は偽りなんかじゃねぇと思った。それにあまりに内容が具体過ぎたし、聞き入れるに越した事はないと考えさせられる説得力があった


そして3年前、とある事件が爆処に舞い込んだんだ

二箇所に爆弾を仕掛けて10億円を要求する奴らが現れ、そこに派遣された俺らのうち、萩原がいたマンションの方は難関だった。仕掛けられた爆弾の中には、遠隔操作と水銀レバーと盗聴器なんかが付いており、制限時間内に解体するのは不可能と判断された。交渉中で止まったタイマーはいつでも犯人に動かされ、慢心と指示待ちの結果、防護服を脱いでいれば萩原は死んでいた


しかもその事件から二年、11月7日にカウントダウンのFXが警視庁に届いている


これが死んだ爆弾犯の相方だった奴の仕業だと思いたち、すぐに俺や萩が同期の三人に召集をかけた。一応、同期のうちの二人は守秘義務が徹底されたとある部署……公安組織に所属しているわけだが、11月7日は相当な騒動になって情報を入手したのか召集に応じてくれた


だからきっと、ゼロや諸伏や伊達も違和感に気づいたんだろう。椎奈の忠告は俺らの所属を分かっていて、最悪の可能性を指摘しているんじゃないのかと。どうしてあの時点で決まってもいなかった配属先が分かったのか、ただの偶然にしても恐ろしいほど出来過ぎている。そう思った俺らは予定が合った深夜、警察御用達の完全個室制な焼き鳥店でバラバラに入って落ち合い、ビールや焼き鳥を口にしながら声を顰めて語らった



萩原「……確かにあの子の言葉は謎が多すぎる。だけど俺は、椎奈ちゃんが悪い人間だなんて思えねぇんだよ。伊達班長もそうなんだろ?」

伊達「まぁな……。アイツの性分は俺やナタリーがよーく知ってる、悪人呼ばわりされる思考が出来る性格じゃねぇよ。犯罪なんてもっての外だ」

諸伏「そうだとしても、だよ伊達班長。一応こっちで裏取捜査はさせてもらう」
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