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(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)

第12章 密かなお出かけ【原作4年前】



───松田side


「紹介しよう。今年から捜査一課に配属になった松田陣平くんと、萩原研二くんだ」



警視庁の刑事部捜査一課、それが上から転属先だと指定された部署だった。元は機動隊の爆処に所属していた俺と萩原だが、最近自覚するほど荒れてる俺らは頭を冷やせと言われ、希望していた特殊捜査班じゃなくて刑事部になったわけだ。だから短気でキレやすい俺は勿論、普段はヘラヘラしている筈の萩原だって笑っているのに目の奥側に怒りがある


この日は朝から事務室に案内されて、既存の刑事達が集まる真ん中に立たされると代表者である目暮十三警部さんに紹介されたわけだが……。正直言って面倒くせぇ、苛つきすぎて欠伸が出そうだ



目暮「松田くんも萩原くんも相当なキレものらしくてな、以前は機動隊に属していたが……」

松田「よしやしょうや警部さん、うざってぇ自己紹介なんてよ。転校してきたガキじゃねぇんだ。こっちは来たくもない課に異動になって、イラついてんのによ」

萩原「ちょっと陣平ちゃん、そんな失礼な事言っちゃ駄目でしょーよ」

松田「そう言うテメェもピリついてんだろうが、あ゛?萩原ぁ」



俺が目暮警部の言葉を遮ってまで文句を言えば、萩がそれを軽い口調で注意してきた。だけどそんな此奴も内心苛立ちまくってる癖に、なんて思いつつもドスの効いた声で言い返す。すると気まずそうに引き攣った笑みになった目暮警部が、わざとらしく咳払いをしながら言い放った



目暮「……と言うわけだ諸君!二人の教育係は取り敢えずわしが引き受けるので、何かあればフォローしてやってほしい!以上、解散!」



警部が声を張ってそういう指示を出した後、解散となった刑事達はそれぞれ自分のデスクに戻っていく。一方、俺らと警部さんは自分のデスクや捜査の指南を説明されたり、部署内の規則などをつらつら語られた。思わず大きく欠伸を漏らして噛み殺すが、それを見ていた他の刑事達には睨まれる


だけど全てが本音だった。来たくて配属された場所じゃねぇし、仲良しこよしをしようとも思わねえ。俺や萩には大事な目的がある。困った様子の警部さんと呆れを隠さぬ萩原の視線も、正直どうでも良いやとさえ投げやりになっていたんだ……
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