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(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)

第36章 漆黒の葬列 前編



私は二人を半ば強引に回収し、喪服に着替えさせる為にその場を撤退。流石に原作より精神的な余裕があった哀ちゃんも新一の愚行を見た後だ、服装を変えて潜入するまでは考えが及んでいなかったようだ。そこで私は探偵の潜入調査における心構えというか、状況に適応しなきゃいけないと伝えてあげれば、二人は確かにそうだと気づいて少し冷静になったようだ。



椎奈「それじゃあ二人とも、私も同業の友人を待たせてるからもう行くわ」

コナン「ああ」

椎奈「コナン。最後に改めて言うけど、何事も節度を持って行動しなさい。哀ちゃんは無理にこの子に付き添う必要はないわ、この場が不安なら共通の知人も見かけたし、彼らといるのも良いし」

灰原「!!」

コナン「彼ら?知人って誰がいたんだ?」



会場内での別れ際。それまでバツが悪そうな気まずい顔をしていたのに、私の遠回しな言い方で興味は少し其方へ移った。なんて単純な子、と思うものの罪悪感で挫折しない様子には安堵した。悪気を持って虐めてるわけじゃないもの、酷いと言われても否定は出来ないが……。ともかく、疑問を持たせたので陣平くんと航くんの方を示すと、なるほどといった風情なのてま「ですよねー」と内心で溢す。何せ捜査一課を呼んだの、この子ですから。そこは褒めよう、それはそれで「そうじゃねぇんだよ」感は諌めないけど。なので二人が一旦落ち着いたのを確認した後、私はまたクリスの元に戻って行った。



椎奈「お待たせクリス!急にごめんなさい!」

クリス「いいのよ。無事に終わって何よりだわ、まだ始まってないし安心して」

椎奈「間に合ってよかった〜」



別れる前と殆ど同じ位置で待っていてくれた彼女、油断ならないからこそ本音と言葉の綾で怪しまれずにすんでる。まぁでも、それも時間の問題なんだけどね?なんてセンチメンタルな事を思っていると、いよいよ舞台でスライドショーが始まった。私も幾らかお世話になった酒巻監督の秘蔵映像、真っ暗な部屋でちょっぴりお茶目なアナウンサーが喋っていると。

キュイーーンッ……ガシャァァアンッ!!

何か割れ物が落下した大きな音がした思えば、落下地点には新聞紙上で話題の呑口議員が血を流してシャンデリア下に倒れていた。会場は一気に騒然となり、潜入していた捜査一課が動くことになったのだ。
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