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(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)

第36章 漆黒の葬列 前編



「ど、どうしたですか?」「シャ、シャンデリアが、シャンデリアが……」「何かあったのかね?」「さあ……」「一体なんですの?」「誰か説明してくれ!」

現場の近くや遠くから混乱している人々の会話が聞こえる中、隣にいたクリスも英語で近くの人と一体何事なのかと話している。私は何とか大勢の人に視界を遮られたので、直接事件の光景を見ずにすんだ。その中で急に名乗り出た警察官の声は一層、周囲に訳が分からぬと不安を煽る形となってしまう。



目暮「皆さんどうか冷静に!お静かに!警視庁の目暮です!その場から動かんでください!!」

伊達「どうだ高木?被害者は……」

高木「い、生きてます!幸い致命傷は避けられていて、意識も僅かにあるようですが、呼吸が浅くて……」

松田「だったら急いで救命処置だ!警部は急いで他の刑事の応援と、救急車の依頼頼んます!高木と班長はシャンデリア退かすぞ!!」

高木「は、はい!!」

目暮「う、うむ……」



上司に指示を飛ばす部下という構図は不自然なものだが、それでも連携の取れた刑事達のやり取りは大変素早く、三人がかりでシャンデリアを退けた後は高木刑事が応急処置へ、それから通報を終えた警部さんと一緒に程なく会場入りした刑事数名と(応急処置に加わったメンバーが半分いる。)現場の規制の準備を始め、航くんと陣平くんが私達への協力を求める声かけを行う。そして迅速な対応の元、来場者に十分な距離を取ってもらって規制線と現場を全周覆わせるブルーシートを展開。

私は遠くにいるのを見つけた人垣に囲まれ続けるコナンと哀ちゃんがその場を動かず、一先ずコナンがジッとしている様子に安堵する。とは言え、あの子の顔つきは遠目でも子供らしからぬほど険しくなっているので、きっと組織の仕業だからと色々深く考え込んでいるんだろう。



「あんたらにしてはやけに来るのが早いですなぁ……」

目暮「通報があったんですよ。今夜ここで殺人があると、誰かが呑口議員の命を狙っているとね!!」

コナン「(いや、誰かじゃない……犯人は奴だ。コードネーム『ピスコ』!!奴はまだこの会場内にいる!!!)」



それからは会場内の状況から被害者の近くにいた私やクリス、大学教授だという四角顔な俵芳治、アナウンサー役の前髪を七三分にした眼鏡をかけた麦倉直道、プロ野球団オーナーで有名な三瓶康夫が集められた。
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