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(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)

第36章 漆黒の葬列 前編



灰原「(貴方一人でどうにか出来る相手じゃないのよ、世界中のNOCが危険視している連中よ?組織は私達を逃がさないわ……。そう、もしかしたら今もこの街のどこかで、私達のことを……)」

コナン「?」



何故かオレをじっと見つめてくる灰原。一体何なんだ、と問いかけようとした時、目を見開いて突然立ち止まった彼女にオレも足を止めた。視線の先にはガードレールが無い場所に歩道沿いで駐車している黒いポルシェ、それを見た瞬間に少女の顔が恐怖で強張っていくのが異様だった。「なんだ?どうかしたのか?」そう尋ねながらも車を観察する。ポルシェ356A、50年前のクラシックカーで、持ち主は出掛けてる最中らしい。今も乗られた本物を見るのは初めてだ、一人で感心しながら助手席の窓から中を見ていたオレは衝撃の言葉を聞くことになった。



灰原「ジン……」

コナン「え?」

灰原「ジンの愛車もこの車なのよ……」

コナン「(な、に?!)」



ジン。オレを幼児化させた黒ずくめの男、殺されかけた恐怖と残忍な笑みが脳裏に過った時、博士の道具の通信機を手に数字が書かれたボタンをタップしていた。「ちょっと、何を?」そう言って困惑する灰原を他所に、イヤホンを耳にして通話中のオレは声をかけて来る灰原と同時に出てくれた博士に一方的に話したい事だけ告げた。




コナン「あ、博士か?今からオレが言う物を持って、四丁目の交差点に来てくれ!説明は後だ!!急いで!!!」



オレが必死に怒鳴ってる事から只事じゃないと分かってくれたのだろう、指示通りに動いてくれた博士はちゃんと頼んだ道具を持って今いる場所まで来てくれた。博士が道路脇で車を止めてくれた所へ駆け寄り、車の持ち主が来るまで時間がないだろうから忙しい口調で急かした。




コナン「例の物持って来たか?」

博士「ああ。針金のハンガーとペンチ……何に使う物なんじゃ……お、おい!まさか……っ」




受け取ったハンガーをペンチで変形させたオレは、早足でポルシェに駆け戻って窓と車体の隙間にハンガーを突き立てた。「こ、これ!」と博士がオレを咎める声がするけど無視だ。今はやっと巡り会えた絶好のチャンスもしれないんだ、灰原も「何をする気?」と問い詰めようとするので荒い口調で教えた。発信機と盗聴器を仕掛けるんだ!と、開けた助手席に入り込んで座席の下に設置する。
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