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(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)

第35章 お怒り刑事と少年探偵団



故に降谷が『信頼できる』『いい人達』だと明言し、今や子供達の愚行を納得される形で納めたあの言動は、間違いなく宮野志保にとって初見ながら善性を認識出来た行為だった。健気で明るく正義感が強い子供達もまた、その危機感の無さが不安で心配で、何度も叱れるぐらいの友愛を齎す存在だから。


今後の子供達の振る舞いに期待しようと、大人達が与えた無謀な彼らの変化に満足するも、灰原はその説教の手本となったという椎奈との経緯を不思議に思った。何せ、現役の警察官の意識に根付いたほどの発言だ。一方でカウンターからも、遠目に成り行きを見守っていた榎本梓が人知れず安堵の笑みを浮かべた時のこと。カランカランッとドアベルが鳴って入ってきた鈴木園子と帽子を目深に被ったマスクの女性を目にし、梓が一際明るい声で「いらっしゃいませ」と挨拶すると、子供達も笑顔を深めて「園子おねーさんだ!!」と喜んだ。




園子「あら、ガキンチョ達じゃない。博士と一緒に来てたのね、松田刑事達は休憩ですか?」

萩原「まぁね」

元太「ところでよ、園子ねーちゃんその人誰なんだ?」

園子「ああ、この人はメガネのガキンチョの親戚よ!」

光彦「コナン君の親戚……という事はつまり!博士か新一お兄さん達の家族なんですね?!」




日頃から世話になってる博士と仲間のコナンの家族となれば、子供達は当然の如く興味津々。園子の連れは椎奈だった。目立たない地味で庶民的な服装にサングラス、マスクをしていて不審者にならない程度の無難な見た目をしている。店員の梓に「ここにどうぞ」と言われ、テーブル席に着いた園子達三人に一切に群がった。すると子供達のあまりのはしゃぎっぷりに「こらこら!ちょっと待ちなさいアンタ達!」と一言注意する園子は、やはり財閥の令嬢なだけあってマナーに厳しく、顰められた顔に子供達も思わず詰め寄った距離を少し空けて大人しくなった。




園子「別にはしゃぐのは結構だけど、さっきは仕事中の梓さんにぶつかりかけて危なかったでしょう?他のお客さんがいなくたって飲食店は寛ぎの場よ、あんまり騒いで動き回るのはお行儀悪いんだから」

「「「ごめんなさい……」」」

梓「いえいえ!私も危なかったわ、お互い気をつけようね」

「「「はーい……」」」

光彦「えっと……それでですね、園子さんのお隣のお姉さんって」
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