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(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)

第35章 お怒り刑事と少年探偵団



勿論、事件でコナンだけじゃなく探偵団の全員が何度も怪我を負ったが、入院するほどの負傷になるのはコナンだけ。当然周囲の人を巻き込んで傷つける被疑者が悪いが、子供達も自ら隠密に命を危険に晒して事件へ関わったのでタチが悪い。実際に犯罪に関わったことで自分も友達も死にかけた、暴力や凶器で体を傷つけられてきた。


そのせいで何回家族が、友人が、親しい刑事達が涙を流して怒りや悔しさを叫んだろう……。自分達はただ必死で周りの人達に褒められたくて、憧れの探偵に認められたくて、困ってる人を助けたくて。その為に事件を解決する以外など頭に無かったのだ、大事な友達の命も、家族の気持ちも蔑ろにしてしまっていた。ーーーー


「「「今まで沢山ごめんなさい……」」」

伊達「だったらこれからは無闇に事件に首を突っ込まず、俺達警察を頼って任せてくれないか?」



これまで散々大人達の気持ちも考えず反抗的な態度を取っていた子供達はすっかり反省し、灰原以外が罪悪感で今にも泣き出す程に涙を溢れさせつつ沈んだ表情で顔を俯け罪悪感に落ち込んだ。そしてどんより陰鬱な空気が漂い始めて謝る彼らの元に、カウンター席で遠目から様子を見ていた伊達が萩原の隣にやって来た。伊達から声をかけた事で、元気の無くなった子供達がゆっくり顔を上げた。



伊達「今まで君達の誰かが死なずに怪我ですんだのは運が良かった、最悪犯人に殺されたっておかしくなかったんだ……。だからまず第一に自分達の身の安全を優先してほしい、危険な事は絶対に避けて事件現場に近寄らず、警察に通報したり周りの大人に頼ること!俺達警察が誇りにかけて事件を解決するからな」

元太「でもよ……それじゃあ俺達もう何の役にも立てねぇ……」

歩美「そう、だよね……私達じゃ探偵になれないのかな……」

光彦「やっぱり僕達って迷惑で、邪魔にしかならないんでしょうか…?」



そう言って元太は警察である萩原や伊達を見上げ、歩美はカウンター席から静観し続ける松田を、光彦は自分達を咎める灰原を見つめ、弱々しくも正義感と勇気に溢れた切ない思いを無垢な瞳で訴える。彼らの行動理念はただ『自分達だってコナンに負けない探偵になりたい』、『探偵は事件を解決する』という思想にある。コナンが同級生()だからこそ、自分達じゃ届かない秀でた才能や華々しい活躍の舞台が眩しくて。
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