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(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)

第35章 お怒り刑事と少年探偵団



光彦「そっ、それは……」

歩美「あ、歩美達なら大丈夫だもん!」

元太「灰原も大人もイジワルだ!」

灰原「意地悪じゃないわ、叱って当然のことよ!はぁぁぁ、まったく……」

阿笠「あ、哀くん!とりあえずまぁ座って話そう、のう?」



灰原に怒った子供達が各々主張を言い出すものの、それが大人達を毎回困らせている自覚もあったのだ。何で、なんで、いい事じゃないの?他のクラスメイト達は凄いって言って目を輝かせてくれてるのに、己を差しおいてコナンは呆れ顔になるし、灰原も大人達の様にいい顔をしてくれない。刑事達の中には褒めてくれる人もいる、なのにどうして意地悪するの。子供達は苛立ち以上に悲しんだ。


そうして級友の言葉に僅かに狼狽えながらも意見を曲げない歩美達に対し、遂に頭を抱えた灰原哀が腹の底から大きく長い溜息を一つ。そっとその肩を手を添えた阿笠が席に座るのを促し、漸く彼らはテーブル席へと腰掛けた。けれど彼らに纏わりつく空気は重苦しい、片側に座った灰原と阿笠に反対側の窓際から元太と歩美と光彦が順に座ってジト目を向けている。あまりに頑固で不機嫌だった。


そこへ、一同を追って移動して来たのは苦笑いする萩原だった。彼はテーブルの来ても席には座らず、テーブルに片肘をついて膝立ち状態で屈んで問題児とされる子供達と視線を合わせた。これには子供達も経験則で更に説教されると思い、気丈にも肩を震わせて怯えつつも覚悟を決めて萩原を見るが、その顔は真剣で怒鳴るどころか冷静であり、彼の手が子供達の頭を撫でていく。勿論、その手は最後に灰原さえも例外じゃなく、彼らはどうして撫でられるのか混乱しながら「え?」と小声を溢す。



光彦「は、萩原刑事……?」

萩原「あのなーチビ達、俺達警察の仕事は何だと思う?」

歩美「わ、悪い人を捕まえる……?」

萩原「惜しいね。犯人を逮捕する以外にも、現場や裏方で沢山の仕事があるんだ。そんで俺達が現場で優先するのは、犯罪から一般市民を守ること……。君達の安全と平和を守る事なんだ。それは体を傷つけさせないだけじゃない、恐さや痛みで本人達の心が今後苦しまないように、その人を大切に思ってる家族や友達を悲しませない為だ」

元太「……オレ達のため?」

萩原「そうだよ。だから両親は君らが無事でいてほしいから、危険で駄目な事をやめさせようと説教するんだ」
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