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(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)

第34章 浪花事変(事件はないよ!!)



どうやら遠山さんは服部くんが話してる『工藤』の話を右から左に流し、フルネームも性別も人相も性格も服部くんから聞かないままで、『碌でもない女が平次の興味を引いて弄んでる』と考えてしまったらしい。彼がしょっちゅう工藤が、工藤は、と何かにつけて話しているので、既に交際中の彼女なのかと思ったそうだ。自分達は幼少の頃からずっと幼馴染で、互いの家に行ってお世話になってただけでなく、お風呂も一緒という仲だから。


しかし実際のところ服部くんが語った『工藤』は新一の話だったそうで、ニュースや新聞で知った情報や噂をアレコレ何度も喋っていたそうで。本人としては「何やごっつい有名やけど、俺かて負けてへんで!」という負けん気を込めて喋っていたそうだ。けれど残念ながら彼女はそれが『彼氏としてカッコつけたい』姿に見えて、怒ったり焦ったり悔しがる様子も恋愛フィルターがかかっていた。



椎奈「いっそ凄すぎるレベルだわ……何その漫画みたいな間抜けキャラと勘違い……」

「「す、すごい……」」



思わずポロリと出てしまったその言葉はいっそ感心してしまったが故のもの、毛利親子とコナンも一緒に揃って頷いていた。恋は盲目というがこれは、と目を見張った私達に遠山さんは顔を俯けて深く反省し、幼馴染の服部くんもやれやれとばかりに呆れ顔。落ち込んだ彼女は蘭ちゃんに向かって頭を下げた。



和葉「す、すいませんでした……知らんかったとは言え、酷いことめっちゃ言うてもて……」

蘭「い、いえ!誤解が無くなって良かったです、私こそあんなに泣いたり怒鳴ってしまってすいません!」

和葉「いいや、うちが悪かったんや。工藤くんのお姉さんも、弟さんの事で平次と揃って迷惑しかけてもうてすいません……」

平次「そ、その節はすんませんでした……!」



こうしてきちんと律儀に原作よりも丁寧な謝り方をしてくれる辺り、感情的にならなければやっぱり二人も真面目でしっかり者のようだった。今回の件だって蘭ちゃんはもう気分が晴れたようだし、私から必要以上に厳しく注意する範疇でもない。二人は蘭ちゃんの次に私にも頭を下げて謝罪してくれる。



椎奈「いえいえ、私も新一も解決して満足だから頭を上げて?今はご近所さんも蘭ちゃん達も怒ってないし、コナンだって体調を崩さず元気でいるもの。誰でも何度か間違える事はある」
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