第34章 浪花事変（事件はないよ！！）

服部くんは毛利親子と親しく話す私が偶然この場に現れ、罰が悪そうな顔で私の事を聞いてきて。けれどこれ以上私の正体で一般人に騒がれないよう気を遣ってくれる小五郎さんは、以前の服部くんの話と今回の事が連動していると言う。すると私と小五郎さんの会話を聞いた服部くんが、自分の失態を共有されてる事に「何で広められてんねん」と言いだけに嫌そうな顔をしたけど話の内容にハッとした。



服部「あっ！！まさかアンタ、工藤の居場所知ってんのか？！」

椎奈「ええ、まあ知ってますけど、今回は何があったのか話してくれませんか？正直に言わせてもらうと、流石に何度も周りが揉めると本人の善悪問わずスキャンダルになるんです……。ほらあの子、家族揃って有名人なので」

服部「す、スキャンダル……」

和葉「ちょ、ちょっと待ってください！そーいう貴女はいったい誰で、工藤さんとの関係はなんなんです？？」



一瞬、新一の行方を知ってる人間に会えて喜ぶ服部くんだったのだけど、ぶっちゃけ本人不在（）でも記者がネタ扱いで記事にするとスキャンダルにされる。その事をきちんと指摘したら勢いが無くなって撃沈し、代わりに隣の遠山さんが再び私が誰かを訪ねて来るので、勿体ばるような行動になったが店内の人達に顔が見られない位置に立つ。そして「絶対大声で騒がないように」と言い含み、唇に人差し指を立てる内緒のポーズで少し帽子とサングラスをずらしてみる。


素顔が見えると意外なことに遠山さんだけじゃなく、推理に盲目らしい服部くんも目を見開いて、うっかり声が出そうなのか口を両手で覆って大層驚いていた───────










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人目を避けれる場所に全員で固まって腰を据え、注文で運ばれたお好み焼きが全て揃った後に此処での経緯が語られた。そして遠山さんには服部くんが自ら毛利親子へ酷い態度で突っかかったこと、風邪をひいたコナンに飲酒させたことを伝え、原因の『工藤』が男で世間に名探偵と呼ばれる同級生であることも、旅行がお詫びの提案された事であることも改めて教えてあげていた。


なので漸く全てを知った遠山さんは服部くんに「そんな迷惑かけてたんか？！」と驚きつつも、知らずに勘違いで暴走しきったので恥と罪悪感で赤面しながら新一への間違いの数々、今日（こんにち）この場に来れた理由を話してくれたのだけど……。