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(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)

第33章 黒の組織から来た女2



目の前で仄暗く自嘲的な笑みで俺に喋っていく灰原哀は、俺が飲まされた薬に詳しい理由を躊躇いすらなく語っていて。なのにこんな衝撃の会話を聞いても、博士は驚く様子が全くなかった



新一「灰原……おまえまさか……」

灰原「灰原じゃないわ、本名は宮野志保でシェリー……これが私のコードネームよ。どう……?驚いた?工藤新一君?」

新一「なっ?!ちょっと待て、どういうことだ……!!組織?コードネーム?だいたい博士もなんで、なんでそんな奴と同居してんだよ!!なんで俺に教えてくれなかったんだ?!」



あまりに突然の出来事に混乱した俺は、真っ白な頭で感情任せに怒鳴ってしまう。裏切られた、邪魔者扱いされた、殺されると思ったからだ。怒りと失望で頭にカッと血が上った俺は博士に詰め寄ろうし、そんな自分に「違う」と否定して止めたのは灰原哀。否、宮野志保と名乗った俺と同じだという女だった



灰原「博士が私を同居させてくれてるのは、私を匿って解毒薬の研究を手伝ってくれてるからよ……。貴方のお姉さんもご両親も私の存在は知ってる、彼らは何も悪くないわ」

新一「姉さんに、親父に母さんも……?なんだよそれっ、全員で俺に黙って騙して、」

博士「それは違う!!違うんじゃ新一……、お前さんには二日前にワシと椎奈くんが連絡を入れたじゃろう?!大事な話があるから会いたいと、でも君は毛利くん達と県外じゃった!だからこうして今日、ここに来てもらったんじゃ!哀くんの事を話すために!!」

新一「……っ?!!」

博士「君がここに来るまで黙っとったのは悪かった、じゃがワシも君の家族も哀くんの事情や毒薬の事を知って判断した結果なんじゃ!!安全な場所で伝える機会が無かっただけなんじゃ!!」

新一「は、博士……ごめん……!!」



博士は自分が責められた時より必死で声を荒げ、その目を涙で潤ませながら俺の前で屈んで事実を訴えて来た。そのおかげで漸く俺は頭が冷静になってきて、でも少し前の己の発言を思い出してすぐに博士に誤った。そうだ、何で忘れて酷いことを言ってしまったんだ。確かに俺は博士や姉さんから連絡を受けていて、今日がその時の話を聞く為の約束していた日だったのに。なのに俺は混乱のあまりその事を全部忘れてしまって、何も聞かずに博士達を責めてしまった。俺はまだ何の手掛かりも掴んでないのに、と。
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