(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)
第33章 黒の組織から来た女2
けれど彼奴らの押しの強さは相当なものだし、遠回しに断っていた灰原哀が困ったり嫌がったりしなかったので、子供達は「誘い続ければ仲間にできる」と思ったようだ。三人はとても期待しているようだが、あれはそもそも探偵団に興味がないという反応だろうと思った───────
そして放課後、何とか仲良くしたい子供達は灰原哀に住んでる場所を尋ねていて、「米花町2丁目……そこが今私が住んで場所」と返事していたのだが、そこは俺の実家の近所で同じ苗字の住人がいた覚えが無かった。とは言え、それは幼児化しちまう2か月ぐらい前の話なので、実は誰かが引越しして戸建ての売買があって転校生の一家が引っ越して来た可能性はある。どうして戸建てと決めつけるのかは、2丁目や近所にマンションやアパートが無いからである。
しかしご近所事情なんて今となっては把握してないし、こんな事であれこれ考える必要ないと早々に思考を放棄した。その為、意外にこの後に探偵団が同級生から兄を探す依頼を受けて誘われた時、同行する気になっていたのでおかしい奴だと思う程度だった。灰原はそんな俺に意味深な笑みをしていて、まさかずっと観察されてるなんて想像もしなかったのだ───────
少年探偵団にとって、元太の靴箱は依頼を入れるポストになっている。なので毎日学校帰りに靴箱を開けては、そこに手紙があるかないかで一喜一憂しているのだが、この日は同級生の依頼書が入っていた。なので探偵らしく困ってる人を助けたい子供達は依頼に胸を躍らせ、待ち合わせの1年A組に少年探偵団と灰原の5人で向かう。
そこで待っていた依頼主となった俊也によると、10歳上の兄が1週間前に友達の家に行くといっていなくなり、警察も探しているけど見つからないらしい。脅迫電話はないが、家出ではないと言う俊也に連れられ、5人で俊也の家に向かったが……
どうやらお家に着いてみると俊也のご両親が帰りを待っており、無事に今日お兄さんが救出されたこと、今は念のために検査入院していて無傷だと教えてもらった。そして犯人は他にも色んな罪があるらしく証拠も抑えて現行犯で逮捕され、事件は手遅れになる前に終わったそうだ。なので目的不明の誘拐事件だと思ってた俺や子供達は警察の言った『色んな罪』が気になったけど、ご両親は息子が自分と同い年のお友達を事件に巻き込みかけた事に大激怒。
