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(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)

第32章 黒の組織から来た女1





それから思いっきり泣いた哀ちゃんがずずっと小さく鼻を啜り、涙で赤くなった目元を指で拭うのを見てティッシュを差し出す。落ち着いた頃に今度こそ彼女に「よろしくね」と伝えてみると、小さくなった手を差し出されて「此方こそ」と少し柔らかくなった表情と声音で握手してくれて。そんな私達の成り行きを見守ってくれた風見さんも僅かに頬を緩ませ、握手の手を離した哀ちゃんに声をかけた



風見「良かったな志保さん」

灰原「ええ、本当に……」



はい、可愛い。初対面でここまでの進歩は嬉しすぎるんだが?!

風見さんは普段から堅物っぽくて無表情の生真面目さん、哀ちゃんはクールビューティで環境故に警戒心が非常に強い。そんな二人が緊張を解いて笑ったら風見さんが可愛いかったり、哀ちゃんが爽やか綺麗でキュンでした。内心ファン心全開で喜んでいると、早速キリッと表情が引き締まった風見さんによって灰原哀潜伏生活の打ち合わせがスタートする



風見「宮野志保は現状で行方不明者扱いにし、灰原哀は新一君と同じく戸籍を準備しました。家族は既に事故死して身寄りがおらず、知り合いの椎奈さんが引取先を見つけたがっている設定です。手筈は椎奈さんが阿笠博士()に彼女の状況を話し、居候先になってもらい、江戸川コナンを監視を始めて下さい」


灰原「ええ、分かったわ」


風見「それから我々としては監視と保護の名目なので、外出の際の行き先と同行者の情報、組織に関わる内容全て、日常でも不審に思った事があれば必ず連絡すること。発信機や盗聴器はオンオフの切り替えが可能です、私生活のプライバシーがありますし……。加えて工藤新一君の危険な行動の監視と抑制、安否の為の報告、解毒薬の製作とAPTX4869の秘匿。進捗を把握したいので、なるべく細かな報告を頼む。此方の依頼条件は以上になります」


灰原「了解よ、出来る限り力になるわ」


風見「お願いします。代わりの条件として、貴女方姉妹の保護と最低限の生活保障、解毒薬の研究と開発に必要な物事の負担、全て我々公安が責任を持つと約束します。また、正体を知っていて信頼出来るツテが多いに越した事ありません、降谷の同期で協力者である警察官四名もお教えします。と言っても、彼らは捜査一課や機動隊なのですぐに会えそうですが……」


灰原「ああ、弟君の事件遭遇率ね……」
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