(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)
第31章 10億円強盗事件、後日談
そんなわけで僅か数日後のこと、犯罪都市と呼ばれる米花町には暗黙の了解が幾つかあったのだけど、そこに一つ新たな伝説が追加されるようになった。そんな犯罪都市の米花町の伝説というのが、これまた住人達にとって最低限の常識として掲げられる生活の基本知識であった
曰く、この町で黒い服を着てはならない。何故なら黒を纏って出歩く者は必ず探偵達に怪しまれ、何処からともなく視線を浴びてる感覚がするからだ。もしも事件現場に出会してしまえば容疑者候補にあがり、悪人扱いされそうになって怯えられたり睨まれるのだ。挙句、警戒心の高い眼鏡の子供に質問攻めにされる時もあり、黒い服装は絶対禁止だ。そういった危険な人間は見かけても無視した方がいい
曰く、一人でいる人間がスマホやタブレットなどの通信機器を持ち、突然ニヤニヤあははっと嗤ったり達成感に浸った顔をするか、「これで終わり」と言葉にしたら即刻通報される。だってそういう奴はほぼ全員が警察官に捕まて行くと、後日ニュースに犯人の写真で出て来るから
曰く、後ろを振り返りながら慌てて走る人間を見かけ、後ろに眠りの小五郎と若い女の子、或いは事件現場で見かける刑事達がいたら間違いなく何かの事件の犯人である。尚、暴走車を見かけた時はすぐに車道では道路脇で停車、歩行者は真ん中を開けて行動すること……スケボーやボールが横切ってくるし……
曰く、何か可笑しな音や発砲音や壊れる音がしたら、十中八九犯罪である。まずは自分や周りの人達全員で安全確認、複数人で録音・動画をしながら音源の確認をするべし。いつ何処で事件が起こり、自分も被害に遭うか、容疑者扱いされるか分からないので……。もしもそれを「無駄に用意がいいから」と犯人扱いする者がいるなら、その人達は他所の住人なので丁寧に米花町ルールを教えてあげよう
曰く、米花町では住民税とや土地代や家賃、工事費用や生活費などは諸々安いが、事故物件や犯行の引き金となった事があるのでトラブル対策による結果である
曰く、町内にいる有名な推理力が高い一家のご近所方が言うには、住人がいなくなってから某発明家の家で大掛かりな発明が盛んになった。事件の件数、探偵の人数、痛々しい逮捕劇が少しだけ増えた
……とまぁ、元々こんな風に色んな噂がネットの掲示板や町内の各自治体・隣保の回覧板に載って最近は益々囁かれるようになった
