(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)
第31章 10億円強盗事件、後日談
まるで憲法や法律に等しい市民達なりの戒律、事件への恐怖に日常的に慣れようとした結果だろう。原作では疑問に思っている描写の無い問題点だが、サザエさん時空のミステリー漫画では敢えて無視されていただけで、きちんとそういった社会の弊害はあったのだ。常に米花町は様々な点で問題視されている。だからだろうか、探偵世界にあるまじき噂も「米花町だしなぁ」と受け入れられている
例えばスケボーに乗って犯人を追跡しているコナンが黒いヘルメットと上着を着るので、何時しか誰かに『影坊主(真っ黒い少年だから)』という名がついた。例えば事件現場に高確率で出現している姿を何度も見かける子供がいるので、そういう非業な運命の子供なんだと思われた。その上、目撃したら注意だなどと不名誉な言葉まで……
他所ではここまで噂が漏れていないが、それでも日本で最も住みたくない町ワースト1位が米花町。町人達は隠れて深刻な考察ばかりしているらしい。けれど最後の同情だけは、本人も薄々思われていると察して己も遭遇率に落ち込む事もあった。確かに偶然にしては因果を感じるほどだが、本当にただ巻き込まれているだけなのだ。新一にとっては自ら事件に干渉する事も多いのだけど、その場に居合わせただけの場合も多い。米花町は日本の中でも、本音と建前の壁がかなり分厚いのです───