(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)
第31章 10億円強盗事件、後日談
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名探偵・眠りの小五郎
その名は早速活躍する事になった当日、あっという間にニュースで取り上げられて日本中へと実績が広まった。その広まり様は俺こと工藤新一の時の比ではなく、今まで騒がれていなかった探偵達の名前も聞くようになっていた。そして眠りの小五郎には毛利親子と俺達一家だけの秘密があって、俺が小五郎のおっちゃんに影で入れ知恵している事は世間に内緒にしている。推理の前に突然その場に千鳥足で座り込み、両目を閉ざして推理していく姿からその名が付いたのだ
初期では『麻酔銃を使ってでも』と躍起になっていた俺だが、流石に薬物法や麻酔の色んな副作用の話を聞いてハッとした。どうしてそれまで気づかなかったんだろう、完全無害な薬品なんて存在しないし、効果がある間は記憶が無くなる人もいる。そして麻酔銃以外のアイデア全ても同様、俺や相手に極めて危険な可能性があるので開発は当然無くなった。もしも俺が博士と独断で決めていたとしたら、そう思うと恐ろしくなったのは言うまでもない……
だけどぶっちゃけ幼児化している今の俺では、余裕なんて無いのでなり振り構ってもいられないのも本当だ。結局はある程度この身を守れる術を、犯罪に対抗できる手段がないと、誰かの安全確保や自衛なんて到底出来やしないのだ。それに考案中だったアイテムのリスクを悉く悟らされた以上、正直扱ううえで不便だろうが無いよりはマシだと思い、博士に強請って当初よりも改良を加えた発明品を作ってもらった
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そして、自他への負担を最小限に軽減させる為、変更と見直しを重ねた発明品を貰ったその日……。早速、蘭やおっちゃんも一緒の外出先で事件に遭い、使用する事になった。その時に使った道具はボール射出ベルトとキック力増強シューズなのだが、ベルトの方はサッカーボールを出せる道具なのでともかく。後者のシューズは威力次第で相手の骨や内臓を損傷させる恐れがあり、俺自身にもツボという反射区を刺激するので負荷は筋肉だけでなく、全身の内臓や器官にも及びかねない
なので本当に危険な時しか使用してはならないと、なるべく使わざるを得ない状況にならないでくれ、と。そう言う博士から何度も俺自身への忠告と、事件に遭って助けが必要な人達が出て無茶する事を心配されて渡されたのだが。何せ米花町は日本国内で最も事件が多い、活躍の場はすぐに訪てしまった
