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(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)

第30章 10億円強盗事件



諸伏「はいはい落ち着こうなゼロ?」

降谷「いいや、まだまだ言い足らん!!こいつは慢心のしすぎなんだ!僕らじゃ自国で末端の構成員さえ対応出来ず、みすみす死なすとでも思っていたか?!日本の警察を舐めているのか?!」

赤井「なっ、そんな事などない!違う!!待て!」

諸伏「そーだぞゼロ、違うってさ。赤井も複雑な状況で気が回らなかったのは理解してるだろ?明美ちゃんは無事ですんだしもう良いんじゃないか?」

降谷「チッ!!!」

明美「零くんってば凄い舌打ち……素の状態でも全く馬が合わないのね……」




怒涛の勢いによって恐ろしい剣幕と説教を繰り広げる降谷に対し、赤井も最初は好き勝手言うものだと青筋を浮かべて己の苦悩を言い返した。しかし、そんな赤井の諦念故の主張はあっさり打ち砕かれる。赤井は潜入していた時に明美の事情を彼女自身に多少なりとも聞いていたし、NOCだとバレた諸伏の救出時には二人が日本の警察なのだと判明した。つまり自身が土俵に立てなくても勝算があった、完全に打つ手が無かったわけではなかったのだ。端から他人の協力を得ようという選択が出来ず、独自に動いた日本の警察の行動が明美を無事に救えた今、赤井は自分が愚かに思えて嘆かわしい


赤井は昔から持ち前の能力を疑った事が無いし、独断専行を咎められても成果を上げて来た。他者との親密なやり取りが出来る陽気な性格じゃない為、周囲との情報共有やチームワークを構築するのは苦手で努力を諦めた。仲間達からは当然不満が絶えないのだが、仕方ないと甘んじていたのだ。決して他人を蔑ろにしていたわけじゃないが、自分が無理なら誰しも無理だと割り切っていた……


何とか諸伏が厳しく糾弾し続ける降谷を宥めてくれたが、不満が収まらない降谷は大きな舌打ちと共に顔を背け、明美は我が事にも関わらず苦笑いになるだけで。元々穏やかな性格をしている明美は降谷の激しい憤りを前に、とっくに赤井を責める気など失せていた。一方、降谷もそんな明美の様子に顔を顰めど、赤井なりに本気で明美を想っているが故の葛藤や複雑な考察があったのを知って溜飲が下がる



降谷「……言葉が過ぎたな。今後は公安が明美の身柄を保護し、FBIには偽装した彼女の情報を後日送る。厳重に一切漏れないように管理してくれ。明美とは接触しても過干渉は禁止だ」



その取り決めに反対意見など無かった
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