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(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)

第29章 災難は凡ゆる形で襲い来る



私がお家の中なので普通に電話に出てみた途端、向こうで興奮と喜びのあまり大声になった新一が早口で『元の姿に戻った』事を喋ってくる。しかしスピーカーモードにしていて無事だったものの、通常で耳に押し当てながら出てしまったら絶対に耳が痛かった。そう思うほどスピーカーモードでも煩かったのだ、思わず新一に怒っても無理はないだろう。咄嗟に注意してみればすぐにハッと我に帰ったようで、「わ、悪かったよ姉さん。実はな、」と改めて今日のその身に起こった事件を話してくれた


どうやら博士が迎えに来てくれた後、新一は博士のお家に到着するまでは何事も無かったらしい。しかし他人の目が無い博士の家にお邪魔した時、突然薬を飲まされた時のような激痛に襲われ、散々踠き苦しんでいたら徐々に元の姿に戻っていったそうだ……。だから本当にタイミングが良いとしか言えない現象だったのだけど、この時の新一達は急に元の姿に戻った理由が分からなかった。そりゃあそうだよね、一回目だし混乱するのは当然だもの。なので元の姿に戻れた事を純粋に喜んでいるこの子には悪いが、今後のやらかしを自重させる為にも釘を刺しておいた




椎奈「そう……一先ず安心したわ……。だけど原因が分からないのは不安ね、きちんと解毒出来ているのか怪しいし、一時的なものなのかもしれないし……」


新一《へ?一時的……?》


椎奈「可能性だけどね……。何せ貴方が飲んだのは普通の薬品じゃないもの、良し悪しが分からない現象なんて油断大敵よ?それに元に戻ったなら外を出歩くなんて危険だし、江戸川コナンの事もケジメをつけなきゃ」


新一《!!》



私の原作知識を活かした意見を聞いて、ちゃんと警戒心を刺激されたらしい新一が電話越しで微かに息を呑んでいた。そうして新一は私の次に両親へ連絡を入れて事情を話し、私のように元に戻った事を怪しんだ二人が少し様子を見る事にして、コナンは「タチが悪い風邪にかかったから博士のお家で面倒をみる」という体(てい)で預かるフリをする事になった


すると案の定、原作の通りに一日足らずで新一は再び幼児化し、元の江戸川コナンの姿に戻っていたという。両親は新一の話を考察してみて、飲まされたという中国酒を怪しんでいたけど元気な体調で確認してみて変化は無かったそうだ───
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