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(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)

第29章 災難は凡ゆる形で襲い来る



これで漸く俺に病気や精神的な不調が無いと証明出来たし、もう大丈夫だと思って安心したのも束の間、更なる否定出来ない事実が露わとなった。それはコナン自身に善くない言動だった自覚があって、大人や警察達への信頼と罪悪感が無いわけじゃないけど、それを上回る頭脳と意欲と行動力があるから忘れてしまうのでは?と……。聞いてて強ち間違いじゃないので言い訳できないけれど、難儀で可哀想に思われるのは誠に遺憾である。何より自業自得だと分かっているからこそ、どうしようもない不満に拗ねるしかなかった












だけど俺を脅かそうとする問題は多く、トラブルはその事だけに止まってくれなかった。例えば蘭と一緒だったある日、毛利探偵事務所を訪れて来た女子高生の赤木量子さんがとんでもない大嘘で波乱を呼んだ事がある



赤木「実は私、工藤新一さんの彼女なんです」

「「ええっ?!」」



俺は全く覚えが無くて訳がわからず唖然とし、幼馴染で俺を良く知る蘭も目を見開いて愕然となった。俺は蘭と幼稚園で出会った時から蘭がずっと好きなんだ、その初恋で今まで彼女がいた事もない。なのに蘭は赤木さんの嘘を真に受けたのか、引き攣った愛想笑いを浮かべて電話を片手に退室していった



蘭「あはは……、ははっ、ちょーっと待っててクダサイネー」

赤木「は、はい……」



何やらズモモモッとドス黒い怒りのオーラを背中に背負い、俺や赤木さんは如何したのかと疑問を聞くのも憚られたので黙って見送った。もしかすると新一宛に電話でもするんじゃないか、そう思っていたけど電話もメールも着信が無いので相手は姉さんかもしれない。取り敢えず怒ってるアイツの相手は姉さんに任せ、俺は机を挟んだ向かいのソファに座った終始不安げな表情の赤木さんと話しかけた




コナン「……ねぇお姉さん、お姉さんはどうして新一兄ちゃんを探してるの?」

赤木「会いたいからだよ、お願いしたい大事な話がしたくって」

コナン「へぇ〜、大事なお願いってなぁに?」

赤木「……」



会話をしている間も彼女は視線に落ち着きがなく、あんまり他人に話す気が無いのか、俯いたまま黙り込んでしまった。はっきり言って態度が変だ、素人だって隠してるのが見抜ける不審さである。俺は改めて赤木さんの容姿を観察したけど、知り合った記憶が無いし初対面で間違いないだろう
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