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(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)

第28章 満を辞して、毛利家へ



新一「でも姉さん、おっちゃんは事件を相手する探偵じゃねぇって……」

椎奈「そうね。だけど目撃者として、現場の有力証言者として、関わることは法律上禁止ではないわ。だから貴方も小五郎さんを建てようとした……。でもね新一、証拠と確かな裏どりがあったら小学生も大人も等しく立派な証言者になれる……。幼児化しても新一は新一、探偵は事実を掴める才能も必要だけど、信頼と人脈も大切。そうでしょう?」

新一「あ、」




頼れる相手がいるのを忘れ、自分しか出来ないと思い込む事は立派とは言い難いものだ。人間は一人で生きはいけても、他者との繋がりと助けが必ずあって。『一人』と『独り』じゃ意味が全く違うってことも、何でも出来る『孤高の天才』じゃないことも分かってほしい。そんな椎奈のアドバイスを聞いた新一、江戸川コナンは目を見張って「そうじゃないか」と気づいた




椎奈「それに言いたい事がもう一つ、蘭ちゃん自身に自覚があったり小五郎さんが気づいてるかも分からないけど……」

新一「おっちゃんと蘭?」

椎奈「ええ、去年に貴方達がアメリカへ行って、ブロードウェイの件や通り魔に遭遇した時の話……。それに普段から連絡を取ってて感じたんだけど、蘭ちゃんは多分PTSDになりかけてるんじゃないかしら」

優作・有希子「「……えっ」」

新一「蘭がPTSD?!」




思いもよらず愕然とする三人に対し、椎奈は慌てて「多分だからね?!」と言い足した




椎奈「去年は高熱があったにしても、俳優同士のトラブルのことや、通り魔に遭ったことだけピンポイントに忘れていたんでしょう?」

有希子「え、ええ……」

椎奈「それにトロピカルランドの事件、詳しく聞いてはいないけど惨殺されたって聞いてる。新一と別れた蘭ちゃんが電話をかけて来た……とっても怯えて泣いてたわ。新一が事件の現場で殺意や遺体に平然とし、慣れてしまって推理に没頭するのに相当ショックを受けてたの」

新一「そ、そういえば……」




姉の言葉で新一はトロピカルランドの事件、蘭の反応の全てを改めて思い出す。帰り際の彼女は確かに泣いていた、怒っていた、別行動を止めようと縋ろうとした。アメリカのトラブルの一件もそう、自分が有名になったきっかけの飛行機で起こった殺人事件もだ
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