(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)
第26章 小さくなった名探偵
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あれから「紛らわしいんだけど?!」と新一や博士に突っ込まれつつ、新一の部屋から小さい頃の代表的なあの服……白いカッターシャツにグレーのズボンと青い上着を持ち出した。ちなみにその服って見た目の通りに高級ブランドもので、私も同じお店の淡い桃色の上質なドレスを買ってもらった事がある。サイズは体に当てるとピッタリな為、その服を着ていた頃の小1に若返ったのが判明する
その後、私と博士は書斎に戻って新一の着替えを待ちつつ、事情を聞いては愕然となる博士の横で、私も改めて新一の境遇に血の気が引いた
博士「け、拳銃密輸?!」
新一「ああ。それをネタに揺すってる奴らを見ちまったんだよ……」
博士「それで、君の口を塞ぐため毒薬を……───」
新一「(ダッセー、ガキの頃の服がピッタリだぜ……)」
博士「───そうか……未完成だったその薬の不思議な作用で、体が小さくなったというわけか……」
新一が自分の格好を見下ろし不満そうな隣で、博士も強ばった表情ながらに思考を巡らせる。これは犯人達も予期せぬ毒の効果だと、そんな呟きを聞いた新一は発明家である博士に何とかならないか縋り付く
新一「なぁ、頼むよ博士!!天才だろ?俺の体を元に戻す薬を作ってくれよ!!」
博士「ムチャ言うなっ、その薬の成分が分からんことには……」
新一「じゃあ奴らの居場所を突き止めて、あの薬を手に入れればいいんだな!!」
博士「ああ、その薬があれば何とかなるかもしれんが……」
椎奈「でも待って。それより新一、あなた体調は大丈夫なの?遺体から毒が検出されないなんて……体が小さくなる以外に、本当に何の影響も無いの?」
新一「え?おう、今んとこ変化はねぇけど……」
椎奈「だったらいいのよ、だけど今後何があるか分からないわ。体調が急変するかもしれない。それに解毒薬を作るにしても、必要な薬品や製造工程の研究もいるし、一発成功は無理だろうから実験期間もいる……。膨大な時間がかかるわよ。毒素を無くす成分があるなら、解毒剤の効果もちゃんと作用するかどうか……」
阿笠「うむ、問題は山積みじゃ……」
新一「そ、そんなぁ……」
咄嗟に口を挟んで心配したものの、新一は本当に体調に問題がないらしく私の問いにもキョトンと平然として答えていた