(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)
第25章 いよいよ原作へ
無意識に「んっ」と体を震わせてしまい、顔から湯気が出るぐらいに熱く羞恥に悶えたくなった。しかも零くんはその反応に顔を上げてくるので、お互い真っ赤に染まった顔をばっちり目撃してしまう。私は自分の照れ顔を見られ、彼の肌の色より赤く照れた顔を見ると心臓がドキリと高鳴り、思考回路もオーバーヒートで頭が回らず体も硬直する
そして零くんの綺麗なコバルトブルーの瞳と視線が交わった瞬間、すっと獲物を見るが如く細まった両目にゾクリとした。恐怖ではない。だけど零くんからも私の頬にそっと手を添えられて、煽情的な色気を醸し出す目つきが本能的な警鐘を鳴らしている。それでも私はこの状況が嫌じゃなくて、流れにこの身を委ねてしまうと後が困るのは分かっていて。頭じゃ駄目だと思っているのに、捕食者みたいな危ない雰囲気を放つ彼が、その顔をゆっくり近づけてきて思わず私もギュッと両目を瞑った
そして緊張のあまり心臓がバクバクと脈打つ中、彼の呼吸と気配に敏感になっていると間近でクスッと笑う声と同時に額を強くデコピンされた。多分手加減されてるだろうけど、ビシッて音がするしちょっと痛い……
椎奈「い゛っ?!ちょっと零くん酷い!女優にする事じゃありません!!」
降谷「先に誘惑まがいな事をしたのはそっちだろう?寧ろこれでお相子さ」
椎奈「ゆ、誘惑?!違うから、それは零くんの勘違い!」
降谷「そうか、俺の勘違いか……。てっきり本気で仕掛けたのかと思って、迎撃したけど勘違いでも効果はあったな」
椎奈「お願いだから黙って?ね?」
ずっと意地悪に肩をすくめて、揶揄い続けながら笑う零くんを怒るけれど、きっと私の顔は羞恥で真っ赤なままで怖くない。と言うか、あんなに真面目な空気を誘惑だなんて、裏社会のそういうハニトラはリアルにあるもんなの?思わず不思議で聞きそうになったけど、なんとか冷静なツッコミにとどめた
だって本当にあるなら彼は、零くんは今まで何人の女性とそうなった?任務で近づいた相手に本気になった事、肉体関係も多くあるだろうか?ああいや、待ってさすがに致す前に睡眠薬を盛ってトンズラする筈だ……。うん、相手に隙を見せない為にも普通はそうするよね?
なんて具合に現実で零くんに抗議しつつも、雑念が頭を埋め尽くすから頭を抱えて「う゛〜」と唸ってみる