(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)
第22章 NY事件
そして三人の女優さん達が有希子さんを、歓喜しながらこう呼んだのだ
「「闇の男爵夫人(ナイトバロニス)!!」」
蘭「ナイトバロニス?」
新一「母さんがこっちでそう呼ばれてんだよ!『闇の男爵』の作者、工藤優作の妻だからってな!母さん、前にこっちのTVの特別番組のゲストに推理小説家の妻として出た事があって、その時に母さんが話した推理がズバズバ的中して犯人がすぐに捕まり。女探偵として評判になったわけさ……」
蘭「へーー……」
新一「まぁどーせその推理は、毎朝父さんが新聞読みながらブツブツ言ってるのを、そのまんま言っただけだろうけどな……」
新一が目の前できゃっきゃっと賑わう四人に呆れ果て、ボソッと私に裏事情を教えてくれる。私はてっきり有希子さんも推理が得意なのかと思っていたけど、実際は優作さんの推理だったみたい……。だから世間が見事に勘違いしていて思わず唖然となるけど、新一は話の続きで一気にテンションが上がっていく
新一「でもさ!姉さんも海外なのに同じ番組に招待されてよ、何も知らずに番組スタートしてから情報を知って、アリバイの矛盾点や現場の可笑しい所を挙げて解決させたんだ!渾名も『闇の伯爵令嬢(ナイトバロネス)』、すげぇだろ?!」
蘭「えっ、椎奈さんもその番組に出ていたの?凄い!」
新一「やっぱりすげぇよな!」
一転させて嬉しそうに輝いた目、生き生きとした明るい笑顔と、興奮するままに弾んだ声。新一はこうして推理の話になると、途端に子供っぽいと言うか無邪気になる。そして椎奈さんの事が本人の思ってる以上に大好きで、密かにホームズと同じぐらいに憧れてるのを知っている
だって私も椎奈さんの事は姉のように慕っているし、誰にも内緒にしているけれど私の本当の初恋は姉さんだった。姉さんは同性も羨むくらい美人で可愛い、綺麗な歌声とダンスの才能は芸能界でも評判が高く、熱烈なファンが日本や世界中に大勢いる。加えて私や園子の事も妹のように可愛がってくれて、危険な事や駄目なものはちゃんと丁寧に優しく叱ってくれる。何より私の両親を理解してくれて、不安で悩んでいると安心させてくれる……
だからもう一人の幼馴染、園子も姉さんに憧れていて慕っている。新一がもう嬉しそうに自慢の姉を語っていて、私も釣られて表情が綻んだ