(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)
第21章 波瀾万丈な1年間【〜原作0.5年前】
椎奈「……え?」
降谷「出来れば近所に住んで家政婦に入るのが理想だ。その方が付き合いも自然で監視がしやすい、さすがに末端といえど、組織の一員だった人間を自由にするのは許されないからな……。その点、事情誰より知ってる君は安全だ。それに60kmで走る従兄弟の車に突っ込み、彼氏になっておきながら救えない男に預けられん。あの姉妹は納得させて保護する」
椎奈「そ、それはまぁ、融通が利くだろうけど……」
確かに降谷さんなにとって宮野姉妹は初恋だった、エレーナ先生の娘さん方だ。彼は原作で志保ちゃんを保護しようとしたし、その言い分も事情も納得だ。けれど何故だか、明美さんを必死になって守ろうとする降谷さんを見るのは複雑だった
彼女を救える事自体は嬉しいんだけれど、それとは別に胸が痛くて息苦しい。無性に深く刺さった棘を感じて、堪らなく嫌で切なくなってきたところを、そんな暗すぎる感情にすぐさま蓋をした。だってこんな、ありえない……単なる憧れやヲタク愛の延長線の筈なのに!!そう思っては驚愕しながら戸惑う私を全員が訝しむ
松田「……ん?どうした椎奈、お前百面相になってるぞ?」
椎奈「へ……あっ、ううん!何でもないわ、ごめんなさい。明美さんの件なら大丈夫!それから志保さんの方はどうするの?!」
「「?」」
よっぽど私の表情が不思議だったんだろう、私の顔を覗き込んだ陣平くんが聞いてきたので慌てて誤魔化した。次いで別の問題を口にしてみると、皆少しは不審がっていたけど深掘りせずにいてくれた。正直自覚して恥ずかしいなので、その優しさが助かります……
そうして何とか適当に流してくれて、志保ちゃんの処遇の話になると新一やメアリー・世良さんの事に展開された
降谷「まぁいいが……。そうだな、志保は俺らが味方で姉の生存を把握してもらい、演技するのが安全だろうね。本筋通り阿笠さんに預かって貰おう」
諸伏「ああ。多分コナン君も表向きは放置でいい、と言うか、そうなる気がする。ただし裏で志保ちゃんに監視、行動の報告をしてもらうのはどうだ?」
伊達「俺もそれに賛成だ。メアリー・世良はSISだが古巣が状況を知らない可能性がある。SISともきちんと協定を結ぶが、彼女の幼児化は知らせずに個人と交渉した方が良いだろう」