(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)
第18章 裏事情1【原作2年前』
松田「つってもまぁ、諸伏達の偽装を知ってんのは工藤家で優作さんと椎奈だけだ。有希子さんと息子さんはこの事を全く知らねぇよ、椎奈達に捜査情報の全てを開示して強引に巻き込む気はねぇ」
萩原「あくまで協力条件は諸伏達の死亡偽装の援助と、椎奈の身柄を俺らで保護する承諾……。それに提供された機密情報の黙秘は勿論、繋がりのある各国の警察機関の橋渡しだよ」
優作「うむ、そうだったね……。今でこそ私もそれで納得しているが、話をもらった当初は公安案件に首を突っ込むつもりだったよ。愛娘とその恩人を助ける為だ、私の頭脳を惜しみなく振るうつもりだった。これまで捜査に貢献してきて自信、それに謎を見逃せない使命感も疼いてね……」
椎奈「父さん……」
優作「しかしね、私は一家の大黒柱で家族の安全を優先するべきだ。確かに事件の捜査を協力してきたが、本来は警察のみが抱える権限だろう?私は推理が得意なミステリー作家であって、協力者でも危険度によっては踏み込めない領域がある。彼らも情報を開示する際、制限をかけて告げる事で協力者を守ってくれるのさ。私の役目はあくまで表舞台ではない共犯……、これは最重要のポストで非常に危険だ。素晴らしく厄介な大役を担わせてもらったよ」
本堂「はははっ……本当にご協力を感謝します」
最後に父さんがウィンクと茶目っ気のある意地悪な言い方をし、本堂さんや諸伏さん達は言葉と裏腹の穏やかな笑みに苦笑いを浮かべていた。寧ろ自分の頭脳を頼りにされ、捜査の一端に携われるのを危険を恐れながらも嬉しいらしい。父さんはとっても生き生きしていた。何でも契約の際、「きちんと筋を通してくれるなら謝罪は不要」と言われたそうで……
椎奈「そういう事情だったのね。確かに私、諸伏さん達の正体を知ってて再会しちゃったし……。両親は人脈も色んな専門スキルも持っているから、協力を仰ぎたくなるのも無理はないね」
伊達「あー、いや……悪ぃな椎奈。それだけがお前の保護の理由じゃねぇんだわ」
やっばり私の両親って凄い、誰から見ても素晴らしい人達なんだなぁ。一人で納得のドヤ顔になってうんうん頷いていると、そんな私に父さんが上機嫌で笑っていて爆処のWエースは顔を背けて「ん゛ん゛っ」と悶えていた