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(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)

第17章 11月7日 2



それって相当な罪だよね?自惚れなんかじゃ無いのは、十数年間この世界で生きて皆と接していれば自ずと察せれる。だから私は選択に後悔はしていないけど、身の振り方はもう少し方法があったと思うし、罪悪感と反省で胸を抉られそうだった。そして無事に事件が終われば、陣平くんと航くんのお説教も素直に受けよう……。私は涙ながらに思って、研二くんに「ありがとう」と笑いかけた












それから気持ちを切り替えた研二くんに促され、病院の外まで教えてもらった通路を走って無事に避難できた。避難の途中で機動隊の人と数人とすれ違ったけど、きちんと研二くん用と思しき防護服を運んでいたので殆ど此処に関して憂いは無い。私は何とか他の患者で混み合ってていた玄関口を脱出し、正面にある駐車場を横切って誰にも聞こえない位置まで来ると背負ったリュックからスマホを取り出した


もうすぐ正午になってしまう。不安になりながらもスマホの電源をつけると、通知画面に陣平くんから数分前にメッセージが来ていた事が確認できた。それを見つけて真っ先にメッセージを覗いてみると、その内容は喜ばしいが憂鬱になりそうな文章が綴られていた




《陣平くん:観覧車内の爆弾は無事に解体できた。それと二つ目の爆弾、お前が見つけて教えてくれたんだろ?お前のおかげで助かった、協力ありがとうな。そっちも萩原だったらきっとすぐにバラせるさ、妙な仕掛けも無い普通の爆弾らしいから安心しろ》


《ただし事件のカタがついたら、じっくり伊達が3時間ずつは説教するから覚えとけ》




そんな二度目の運命が無事に変わった感動を喜べばいいのか、はたまた良心を抉る説教予告に怯えていればいいのか……。何とも複雑な思いになっちゃう文章に苦笑いをしつつ、これで漸く爆弾騒ぎの山を超えれたのだと知って物凄く安心した


すると私も長時間の恐怖や緊張感から一気に解放され、またもや膝からどっと力が抜けてくままに地面に座り込んだら、そのまま気持ちも体も弛緩させた。そして深呼吸より深い溜め息を吐いて、心の底から「良かったぁ……」と胸に手を当てながら言葉を漏らしていた。何筋も嬉しさのあまり涙が頬を伝うのを拭わず、二人目の救済を密かに喜び続けていた───




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