第11章 僕の誕生日(20歳)①*
side.五条悟
旅館について、高専から来た事を伝える。
「お待ちしておりました。当旅館の女将でございます」
「高専関係者の者です。彼女も急遽派遣されました」
「随分と可愛いお嬢様ですね。宜しくお願い致します」
「えっ?あっ、はい!」
早速、女将さんの肩にのってる呪霊を祓う。
「あれ?肩が急に軽く…」
「一時しのぎですよ。呪いの発生源をどうにかしないと」
「そうですか…では、お部屋にご案内致しますね」
「お願いします」
僕は名前の手を引き、女将さんの後に着いて行く。
「以前は温泉が有名な老舗旅館でしたが、今ではすっかり評判も落ちてしまって…」
「お客さんの履ける時間帯は何時頃ですか?」
帳を下ろせないから、なるべく一般人がいない時間帯に祓いたい。
「連泊の予定がない場合は11時~15時です」
「分かりました。3日あれば大丈夫です」
「そうですか。こちらがお部屋になります」
「ありがとうございます。僕らはこれから任務がありますので、お構いなく」
本当は名前とお風呂に入りたいだけなんだけどね。
「お夕食は何時に致しましょう?」
「18時頃にお願いします」
「畏まりました」
女将さんは笑顔で去っていった。