第6章 妻のヤキモチ
side.五条悟
「名前…本当にどうしたの?夫婦に隠し事はなしだよ?」
「………悟さんは大人で…素敵だから…大人の女性にモテちゃう…」
「あのカフェで、ヤキモチ妬いてたの?」
名前はコクリと頷くと、泣きながら僕に抱きついた。
全体重を乗せて、僕に抱きついてくる名前。
えー。
どうしよう。
ここは押し倒されてあげた方がいいのかな?
それとも、このまま?
うーん。
悩んだ末に、名前に押し倒されることにした。
ドサッと2人で倒れ込む。
すると名前は馬乗りになって、僕にキスをしてくる。
たどたどしくキスをしてくる様は、とても可愛い。
でもね。
名前?
僕はその涙の理由を取り除いてあげたいんだ。
「名前…んんっ」
啄ばむようなキスを沢山されて、唇を吸われる。
「はぁっ…名前…話をしよう?」
ダメだ。
このままじゃ流されてしまう。
僕はやはり体勢を起こして、名前をきつく抱きしめた。
「………」
「泣いているだけじゃ分からないよ」
お願いだから、僕に教えてよ?