第24章 僕の誕生日(21歳)①*
side.名前
「はぁっ…分かってないなぁ」
「えっ?」
「僕レベルになっちゃうと、休みなんてなかなか取れないんだよ?」
「あー。そっか」
漸く納得する。
悟さんは強いから、凄く多忙だもんね。
「そう!だから名前と慰安旅行なんて!僕には凄いプレゼントなんだよ!」
「う、うん…」
凄い剣幕で力説をされた。
確かに、たまには呪いなんか忘れて。
ゆっくりしたい時もあるよね。
「今年は時間を忘れて、名前とエッチな旅行ができるんだよ♥」
欲望に忠実な悟さん。
悟さんはそれで満足かもしれないけど。
私は何かプレゼントあげたいよ。
「ねえ?悟さん」
「うん?」
「何か欲しいものはないの?」
私はアルバイトをする事も視野に入れて、考えていたんだけど。
「んー…ないなぁ。名前が側にいてくれれば。それだけで幸せだし…」
「そっか…」
「どうして?」
「んー…アルバイトでもしようかな?って…」
「えっ!?」
悟さんみたいに高価な物は買えないけど。
私が自力で稼いだお金の範囲で。
何かプレゼントを贈りたい。