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【呪術廻戦】僕の可愛い妻【五条悟】

第23章 僕の過去


side.五条悟





夜も更けり、益々心配になってくる。



名前。

本当に何処に行ったんだよ。



いくら後悔したところで。

言ってしまったことは取り消せない。



でも、僕には名前しかいないんだ。

君なしの人生なんて考えられない。



散々探した後に、彼女の行きそうな場所がふと浮かぶ。



僕とした事が…

何故気づかなかったんだろう?



宿舎に急いで戻り。

僕のシャツが入っているクローゼットを開けた。



すると、声を殺して泣いている名前が。

僕のシャツの山の中にちまっと蹲っている。



無事で良かった…



漸く見つけて、安堵の息が漏れた。





「名前。ここに居たんだね」

「ひっく…ひっく…」





泣きじゃくる名前をそっと抱き上げて。

膝の上に乗せる。


そして強く抱きしめた。





「無事でよかった」

「………私っ…はひっ…ごめんなっ…さいっ…ひっく…」

「いいよ。僕こそごめんね」





君の気持ちを考えて。

もっと配慮すれば良かったんだ。





「…私にはっ…帰る所なんてっ…なかったっ…」

「何言ってるんだよ」

「…此処しか…ひっく…なかったっ…ううっ…」

「僕のいる場所が名前の帰る場所だよ」





名前は子供のように。

僕に縋って泣きじゃくる。


 
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