第19章 僕らの結婚記念日*
side.五条悟
キョトンとする僕を見て。
サーッと血の気が引いていく名前。
「ち…ちかーん…痴漢呪霊が出たっ!」
ヒシッと僕に抱きつく名前。
歩きづらいから名前を抱き上げて。
前に進みながら呪霊を祓う。
「ううっ…悟さん以外に触られたっ…」
「大丈夫。僕が上書きしてあげるから」
「そういう問題じゃないの…一匹残らず祓って…」
「うん。祓ってるよ」
僕の妻のお尻を触るなんて不届き者は。
もちろん全部祓うよ。
「面倒だから建物ごと祓ってもいいかな?」
「多分それは怒られると思うよ?」
さっきまで泣いてたのに、随分と冷静になったね。
下ろしちゃおうかな?
「名前。自分で歩く?」
「嫌っ!悟さん以外に触れるのは嫌っ!」
ちょっと意地悪を言っただけなのに。
随分と可愛い反応をする。
「僕ならいいの?」
「うん。だって私は悟さんのものでしょ?」
「そうだね。僕も君のものだしね」
「だから悟さん以外は触っちゃダメなの」
「そっか」
いいこと聞けたから、今日のエッチは。
名前をたくさん気持ちよくしてあげよう。