第19章 僕らの結婚記念日*
side.名前
お化け屋敷を出ると、他のお客さんが打上花火をしていた。
「ねえ?悟さん」
「うん?」
「明日、私達も花火やろう?」
「いいけど。火傷しないでよ?」
花火が散るのを見上げていると、悟さんに後ろから抱きしめられた。
「どうしたの?」
「んー。あっという間の一年だったなぁ…ってさ」
「そうだね」
私はくるりと振り返って、悟さんにキスをする。
あの頃は、こんな幸せな日々が待っているなんて。
思いもしなかった。
私を慰めるキスも。
安心するキスも。
好きを伝えるキスの仕方も。
全部、悟さんが教えてくれたの。
「さあ。今日の任務は終わったし。部屋に戻ろう?」
「うん」
グランピングの小屋に入ると。
啄ばむようなキスをたくさんされる。
そして優しいキスは、次第に深い口付けに変わった。
“ちゅッ♡くちゅッ♡くちゅッ♡ちゅうッ♡”
「んっ…はぁっ…ふあっ…んんっ」
“ちゅうッ♡くちゅッ♡くちゅッ♡ちゅばッ♡”
「んんっ…ふあっ…はぁんっ…んんっ」
唇を吸ったり、吸われたりしている間に。
悟さんはいとも簡単に私の服を全て脱がせてしまう。