第18章 可愛い妻の看病*
side.五条悟
擦ったりんごを名前に食べさせた後。
薬を飲ませて、布団の中に戻す。
「名前。具合はどう?」
「少し…楽になった」
「そっか。大人しく寝てるんだよ?」
「えっ?どこか行っちゃうの?」
そんな不安そうな顔しないでよ。
「どこにも行かないよ。食器下げるだけ」
「そっか」
名前の額にキスをして宥める。
こんな様子じゃ、トイレに行くのにも名前の許可が必要そうだね。
薬が効いてきたのか、ウトウトし始める名前。
「寝ていいんだよ?」
「…側に…いてくれる?」
「側にいるよ。抱っこする?」
「うん」
僕には電気敷毛布は暑いから。
布団の上から名前を抱きしめた。
今日はいつもより甘えただね。
素直で可愛い。
僕は名前の唇にキスをしようする。
けれどプイッと顔を背けられた。
「名前。何でキスさせてくれないの?」
「…風邪うつしたら嫌だから…」
あー。
そういう事ね。
「でも。僕は名前とキスしないと寂しくて死んじゃいそう…」
僕が凹んで見せると、名前は僕の首筋にキスをした。