第18章 可愛い妻の看病*
side.五条悟
「ううっ…寒いっ」
身震いして、僕に抱きつく名前。
僕は名前の身体を摩る。
「可哀想に。部屋に帰ったら毛布出すからね」
「相変わらずの溺愛ぶりだな」
当たり前だよ。
僕の可愛い妻なんだから。
「発熱に悪寒、喉も腫れてるし。典型的な風邪だね」
「そっか」
最近、名前は暑がって、
お尻を出して寝てる。
そのせいかな?
可愛いからって、放っておいた僕が悪いね。
「薬も出すけど、点滴しとく?」
「…ううっ…注射はヤダ…寒い…帰りたい…」
「僕がギュッてしててあげるから大丈夫だよ」
名前の身体に布団を巻き付けて、
その上から抱きしめた。
片腕だけを出して、硝子に預ける。
すると潤んだ瞳で僕にイヤイヤと、
縋ろうとする名前。
そんな可愛い顔したって、
今日の僕は絆されないよ。
「名前。僕を好きなら頑張って」
「…うん…」
僕が名前の額にキスをしている間に、
硝子は手際よく針を刺す。
「ほら。大丈夫だったでしょ?」
「えっ?」
名前は自分の腕を見て、驚いていた。