第16章 お花見交流会*
side.名前
為す術なく、そのままでいると、
歌姫先生に胸を揉まれた。
「やんッ♥」
「ははっ!可愛い反応ー♥」
「前から思ってたけど。この子、発育いいのよね」
「可愛い顔して、名前は夜の蝶だからな」
「これじゃあ、アイツが手離したくないわけだわ」
「やんッ♥…歌姫先生っ…」
歌姫先生も硝子さんも酔ってるの?
2人に揉みくちゃにされてると、
ガヤガヤとした声が消えていた。
「あー…硝子。そろそろ五条に返さないと…私達も桜と一緒に散るみたいよ?」
「えー。抱き心地いいのにー」
硝子さんは悪戯に私のお尻を撫でくる。
「あんッ♥もうっ。硝子さんの意地悪っ」
泣きそうになっていると、
ふわりと抱き上げられて、
気づけば悟さんの腕の中にいた。
「硝子も歌姫も。僕の許可なく名前に手を出さないでくれるかな?」
「悟さん…」
「ちょっと位いいじゃんか。ケチー」
「名前へのセクハラは僕以外だめなんだよ」
今度は悟さんが私を膝に抱えて座りこむ。
悟さんでも公衆の面前で触られるのは嫌だよ。
そう思っても、
やっぱり悟さんの膝の上が一番居心地いいと思った。