第2章 お見合い
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なんてキレイな瞳なんだろう。
悟さんと目が合った時、
思わず見惚れてしまった。
海のような碧眼に
吸い込まれそうに感じたの。
あんなカッコイイ人が、
私の旦那さんになるなんて
未だに信じられない。
そんな事を考えながら寝室へ行くと、
お布団が1組しかなかった。
これ…
私のお布団なのかな?
それとも悟さんの?
どうしよう…
オロオロしていると、
悟さんが客間に入ってきた。
「どうしたの?」
「あ、えっと…お布団が…1組しかなくて…」
私はどこで寝ればいいのかな?
悟さんは布団の上に胡座をかくと、
布団をポンポンと叩く。
「とりあえずここに座って」
「はい」
促されるまま、悟さんと向き合うように正座する。
「………」
「……えっと…私…」
心臓がドキドキする。
いきなり、こんな雰囲気無理だよ。
私がお話する男性はお父様と、
実家の使用人さんくらいだもの。
顔を上げられないでいると、
悟さんが優しく頬に触れてきた。
ビックリして声が出ない。
もしかしてこのままエッチするの?
まだキスもしたことないのに…