第5章 二人の生活
「わりぃが外してくれるか。」
「すみません、気がつきませんで。そしたら台所で片付けでもしてますね。何かあったら声をかけてください。」
安が空になったおはぎのお皿を取ろうと手を伸ばしたら、伊黒の肩の辺りから、何かが伸びて来た。
「、、、鏑丸っ」
白い蛇だった。皿に伸ばした安の腕にするすると巻きついた。
「あら、白い蛇。あなたは神の使いかしら。」
「、、、怖くないのか?」
伊黒は驚いた。大体の女性は蛇を怖がる。腕に巻きつかれれば、悲鳴もんだ。
「蛇なんか家の周りにたくさんいましたよ?でも白い蛇は初めてです。綺麗ですね。」
綺麗、と言われてご機嫌なのか、鏑丸が安の首に巻きついた。
「お皿下げますね。どうぞごゆっくり。」
安は鏑丸が首に巻きついてるままで、台所に下がっていった。
「、、、あの蛇、殺していいか」
「謝るからそれはやめてくれ。」
「珍しいわね、鏑丸くんがあんなに人に懐くなんて。」
「、、、あの蛇、やっぱ殺す。」
不死川の目がいつも以上に鋭くなった。