第2章 秘蜜の関係※
「……何してるの?早くしなさいよ。」
錆兎がそんな事を考えていたら、痺れを切らした音羽から、催促の声が上がった。
「…あ、すまない。」
我に返った錆兎は、音羽に擦り付けたソレをグッと秘部に押し付けた。
ゆっくりと音羽の入口が解け、錆兎を受け入れはじめる。三分の一ほど入ると、後はヌルリとした腟内に吸い込まれるように飲み込まれる。
その瞬間、錆兎は小さく息を吐き出した。
(中、熱いな。…融けそうだ。)
いつも通り、締め付けのキツイ、ざらついた内部が錆兎を逃すまいと、絡みついてくる。
挿入ただけで、この気持ちよさ。錆兎はさらなる快感を求め、ゆっくりと律動を繰り返し始めた。
「……んっ、」
突き上げる腰が速さを増して行くと、音羽の唇から、小さな声が漏れ出した。回数を重ねていくうちに掴んだ、音羽の善い所。そこを重点的に責めていく。
「……っ……んっ、ぁ…、」
そっと音羽を様子を斜め後ろから伺うと、音羽は声がでないように、強く自分の唇を手の甲で抑えつけていた。
よほど、錆兎には聞かせたくないのか。
その姿に苛つきながらも錆兎は、音羽を絶頂へと誘う為に奥を激しく責め立てた。その刺激に耐えられなかったのか、音羽の腰が艶めかしく動く。
「……っん…、」
(……厭らしいな。)
いけないと思いつつも、先程の妄想の続きが頭を過る。
こんな厭らしい身体してるんだ。やっぱり、他の男が放って置くはずがない。
もしかして、他の男ともしてるのか?大嫌いな俺とだってするんだ。…きっと…してるよな。
まさか、義勇とか…?アイツとは、昔から仲いいし。
そんなはずはないと、心のなかで思うものの、錆兎の頭の中にこびり着いた妄想は消えてはくれなかった。
こいつ、初めてのした時も、別に動じることもなく、痛がるわけでもなく、今みたいに淡々と俺を受け入れてた。
きっと、初めてじゃなかったんだ。
俺は…お前が初めてだったのに。
なぁ…、音羽。
その男には、俺の知らない顔や声を、見せたり聞かせたりするのか?